2004年11月24日(水)「しんぶん赤旗」

私学助成堅持・充実して

父母、教職員、生徒ら
神奈川 つどい、パレード


 神奈川県で私立学校の父母・教職員、生徒らが二十三日、私学助成の堅持・充実を求めて、横浜市神奈川区の県社会福祉会館で「神奈川私学のつどい」を開きました。神奈川私学教職員組合連合、神奈川父母懇談会でつくる「神奈川私学助成をすすめる会」が開いたもので、約三百三十人が参加し、横浜駅西口までパレードし、市民に署名を呼びかけました。

 神奈川では、生徒一人あたりの私学助成が全国最低クラスで、公立と私立の初年度納入金の格差は七倍を超えています。

 政府が、私学助成そのものを廃止する動きをみせるなか、父母・教職員らは、私学助成の堅持・充実を求め、全国三千万、神奈川二百万の署名をめざして運動に力を入れています。

 つどいでは、長谷川正利実行委員長(神奈川私教連委員長)が基調報告し、「私たちの運動の発展のなかで、政府も大きく態度を変え、文部科学大臣が私学助成の堅持を打ち出し、文部科学省も来年度予算の概算要求で増額を要求した」と強調し、「県知事にも公私間格差の是正に本気になって向かわせよう」と呼びかけました。

 各学校の取り組みなどが構成劇で紹介され、旭丘高校生徒会長の女子生徒(18)は「一年から二年に進級するとき、いつも笑顔で明るかった仲間がいなくなり、その理由が授業料を払えないことだと聞いて胸が苦しくなりました。国のお金の使い方をもう一度考え直してほしい」と訴えました。

 神奈川父母懇談会の内堀昭子会長は「私学の一番の危機だといわれるときだからこそ、団結して危機を乗り越え、子どもたちを守りたい」と思いを新たにしていました。

 この日までに署名が五十四万四千人分余集まりました。



いまが頑張りどき

志位委員長、大森前衆院議員らメッセージ

畑野前参院議員 党県議団が出席

 神奈川県で二十三日に開かれた「神奈川私学のつどい」には、日本共産党の志位和夫委員長・衆院議員、小池晃参院議員、大森猛前衆院議員がメッセージを寄せ、畑野君枝前参院議員、河野幸司県議団長、みわ智恵美県議が出席。河野、みわ両氏があいさつしました。

 志位氏は、メッセージで、政府が来年度予算で「三位一体の改革」と称して、私学助成や義務教育費の国庫補助制度の廃止、削減を十分な議論もなく、強引におしすすめようとしていることを批判し、「この間のみなさんの『私学助成を守りたい』という運動の大きな広がりは、国会で着実に変化の風を起こしています」と指摘。「先日も文部科学大臣が私学助成堅持の要請に対し、『私学助成は義務教育国庫補助制度と同趣旨のものであり、維持のために頑張る』と表明したことは大きな成果であり、今この時が運動の頑張り時だと思っています」とのべ、ともに奮闘する決意を表明しています。

 河野氏は「県議会でみなさんが提出する請願の紹介議員になり、採択されるよう全力を尽くします」とのべ、みわ氏も「みなさんの署名が生かされるようがんばります」とあいさつしました。