2004年4月19日(月)「しんぶん赤旗」

参院選へ共産党が演説会

兵庫・三田 志位委員長、京都・綾部 市田書記局長


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三田市で開かれた演説会で訴える志位和夫委員長=18日夜、兵庫県三田市民会館

 日本共産党の志位和夫委員長、市田忠義書記局長、穀田恵二国対委員長を迎えての演説会が18日、兵庫・三田市、京都・綾部市、山口・山口市でそれぞれ開かれました。三田市では、同市の党主催演説会で史上最高の約900人が参加しました。



“日本をかえる展望みえた”

兵庫・三田市 志位委員長迎え演説会

第2会場まで900人

 志位和夫委員長を迎えた日本共産党演説会が十八日、兵庫県三田市の市民会館で開かれ、同市の演説会としては過去最高(五百五十人)を大きく上回る約九百人が参加しました。保守層を含む幅広い人たちがつめかけ、会場のホールは超満員となり、入りきらない多くの聴衆が第二会場で聞き入りました。

 三田市は、大沢たつみ参院議員(兵庫選挙区選出)が五期二十年市議をつとめた地。兵庫県の南東部に位置し、人口約十一万人、阪神間のベッドタウンで、特産の三田牛は有名です。

 志位氏は「アメリカいいなり」「大企業・財界の横暴」という自民党政治の「二つの異常なゆがみ」にメスを入れる日本共産党の日本改革の方針を詳しく語りかけ、党への支持を訴えました。

 このなかで、米軍の不法な占領支配によるイラクの情勢悪化のもとで、日本人人質の解放を求めたイラクの聖職者がそろって自衛隊撤退を求めていることを紹介。「無法な戦争のうえに無法な殺りくをすすめる米軍への協力を続ければ、イラク国民全体を敵に回すことになる」と警告し、自衛隊撤退を要求しました。改憲の動きや米軍基地問題もあげ、対米追従姿勢の根源に安保条約があることを強調、「本当の独立国といえる日本を」と訴えました。

 「大企業・財界の横暴」の問題で「長時間労働をただし、人間らしく生活できるルールを」「税金の集め方、使い方の『逆立ち』をただし、国民の暮らし第一への財政の転換を」という党の改革提案を詳しく紹介。日本共産党がめざす日本改革の方向が、二十一世紀の世界の大きな流れにそっていることを強調し、「参院選での日本共産党の前進で、日本でも希望のもてる未来を」と訴えると、会場から大きな拍手がわきおこりました。

大沢参院議員“悪政止める”

 大沢参院議員は、「いつもご支援いただいている地元の皆さんに心から感謝します」とのべるとともに、「悪政をストップさせられるのは日本共産党だけ。全力をつくす覚悟です。比例区の市田書記局長(参院議員)とともに、なんとしても押し上げてください」と訴えました。

 マイカル及び関連会社テナント全国連絡会の村尾昌保代表が、「共産党は、安心して国をまかせられる。もう一度大沢さんを国会に送りましょう」とよびかけました。

 これに先立ち、志位委員長は、同市の商工会、医師会、身体障害者協会、連合PTAの各会長らと懇談し、国政への要望を聞き率直に意見をかわしました。

 宝塚市の大学生、女性(18)は「イラクでの人質事件など不安になることが多かったけど、志位さんの話を聞いて明るく前向きの気持ちになりました」と話しました。

 三田市の連合PTA役員(43)も「共産党の演説会は初めてです。憲法や教育など、共感できるところがたくさんありました。今一番社会で問題になっていることを、とりあげてくれるのが、共産党です。がんばってほしい」と語っていました。


暮らし、中小企業・農業
応援の政治へ転換を

京都北部・綾部市 市田書記局長、西山参院議員が訴え

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参院選での勝利を訴えた市田忠義書記局長=18日、京都綾部市

 京都府北部の日本共産党中丹、舞鶴、与謝の各地区委員会は十八日、綾部市で、市田忠義書記局長を迎えて演説会を開き、九百人が参加しました。

 党書記局長を招いて綾部市で演説会が開かれるのは二十六年ぶり。各地からマイクロバスが続々と会場に集まり、会場前に並んだ後援会の模擬店もにぎわいました。

 演説会では、西山とき子参院議員が国会でとりあげた綾部市で働いていた青年の過労死を、その母親の中田弘美さんが語り、「だれもが安心して働ける社会に」と訴え。

 西山議員は、雇用と働くルールを守るなど「二十一世紀にふさわしい家族色の政治実現のための三つの約束」を訴え。乳幼児医療費助成の実現は「もうひと踏ん張り。米軍への思いやり予算の半分で小さな命を守れる。この仕事をさせてほしい」と力をこめました。

 党伏見地区委員長時代から知る京商連の加藤建夫会長に「相手の意見によく耳を傾け、納得を大事にする方」と紹介された、市田氏は、西山議員を「世界と日本の問題で活躍するオールラウンドプレーヤー」と紹介。イラク・憲法問題で、イラクで拘束された日本人の解放を喜び、国内外の尽力に敬意をのべるとともに、「人質解放で問題が解決したわけではない」と指摘。政府さえ説明不能に陥っている自衛隊派兵に固執する理由はないとして、自衛隊撤退、イラクの主権を尊重した平和復興に力を尽くす党の決意を語りました。

 暮らしの問題では、年金問題で「掛け金を上げて給付は下げる」政府案と、最低保障年金制度の創設を提案する党の改革案を対比して紹介。「年金ひとつでも、大企業・財界中心か国民中心かで政治は大きく変わる」とのべ、政治献金も政党助成金も機密費も受け取らない清潔な日本共産党が伸びてこそ、大企業・財界中心のゆがみにメスを入れ、暮らし、中小企業・農業応援の政治に転換できると訴えました。


憲法高く掲げて全力

穀田国対委員長、仁比氏らが訴え

山口

 日本共産党山口県委員会主催の演説会が十八日、山口市の県総合保健会館で開かれました。大型バスやマイクロバス十六台などで参加した一千人が、穀田恵二衆院議員・党国対委員長、仁比そうへい氏、吉田貞好氏、中林よし子前衆院議員の熱い訴えに熱心に聞き入りました。

 穀田氏は、自衛隊のイラク派兵問題にふれ、「イラク全土に米軍への憎しみと憤りが広がり、一方では、イラクから軍隊を撤退している国も増えてきている。このような状況のなかで、自衛隊を派兵したままでよいのかが問われている」と指摘しました。

 年金問題では、共産党の年金政策を紹介しながら、「企業負担を1%上げるだけで五兆円の財源ができる。財界や大企業の横暴をただしてこそ安定した年金制度ができる」と強調しました。

 仁比氏は、アフガニスタンに調査団の一員として訪問した体験や父親が会社のリストラとたたかったことなどにふれながら、「憲法の旗を高く掲げ、憲法がくらしのなかにしっかりいきづくように全力をつくす」と決意を表明しました。

 吉田氏は、「政治に人間のぬくもりを取り戻したい」とのべ、中林氏は、「共産党だけが国民みんなの願いに応えることができる」と党への支援を訴えました。

 山口市在住の男性(73)は、「弱い者を救うために、がんばってほしい」と話していました。