2004年4月13日(火)「しんぶん赤旗」

埼玉8区、広島5区、鹿児島5区

衆院補選きょう告示

共産党、改革提案掲げ全力


 夏の参院選の前哨戦となる衆院統一補選が十三日、埼玉八区、広島五区、鹿児島五区の三選挙区で告示(二十五日投票)されます。

 イラク情勢が緊迫し、国会では年金改悪法案の審議が本格化するもとでの選挙戦。補選の原因になった「政治とカネ」の問題にくわえ、憲法違反の自衛隊イラク派兵問題や、老後の生活を保障する年金制度のあり方が大きな争点となっています。

 埼玉八区は公職選挙法違反(買収)に問われた新井正則被告(自民離党)の議員辞職、広島五区と鹿児島五区は、自民党の池田行彦元外相、山中貞則元通産相の死去に伴って実施されます。

 日本共産党は埼玉八区に、やぎした礼子氏、広島五区に松本進氏、鹿児島五区に、かやの博氏の三候補を立てます。自民、民主両党も三選挙区にそれぞれ候補者を擁立。どの選挙区も三党の争いとなります。

 日本共産党は、「異常なアメリカいいなり」「大企業・財界の横暴」という自民党政治の二つの根源にメスを入れる「日本改革」を提唱。憲法九条を中心にした改憲、消費税の大増税などで、自民・民主両党が悪政を競い合っている実態を批判し、日本共産党の前進でこそ政治が変えられることを訴え、全力をあげています。

埼玉8区第一声 志位委員長が訴えます

 衆院埼玉八区(所沢市と大井、三芳両町)補選告示日の十三日、日本共産党の前県議、やぎした礼子候補(57)=新=は、志位和夫委員長の応援を受け、午前十時四十五分から所沢駅西口前で第一声をあげます。候補者を擁立する自民は安倍晋三幹事長、民主は菅直人代表を投入。「参院選の前哨戦」と位置づけています。

 衆院補選に先立ち、十一日投開票された所沢市議補選(定数十)は、政党助成金を使った自民党の前代未聞の選挙買収事件に伴う選挙だけに「政治とカネ」の問題が焦点になりましたが、自民系保守はほとんどふれずじまい。民主も「しがらみ一掃」のスローガンを繰り返すだけでした。

 自民系保守の当選は三人、民主も四人中三人にとどまるなか、日本共産党は、政治をゆがめる企業・団体献金、政党助成金廃止を訴えて、二候補が、一、三位で当選を果たしました。

 衆院補選で自民党は、買収批判をかわすために公募の新人候補を立てる一方、出馬に意欲をみせていた元職を取り込み、保守を一本化、公明の推薦をとりつけました。選挙期間中、小泉首相がテコ入れに入る予定です。

 比例区からくら替えさせて現職を立てる民主は、連合の支援も受け、党幹部、国会議員らを大量投入する構えです。