2003年11月19日(水)「しんぶん赤旗」

志位委員長が李成仁・中国国際交流協会副会長と懇談


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李成仁中国国際交流協会常務副会長(右)と懇談する志位和夫委員長(左)=18日、党本部

 日本共産党の志位和夫委員長は十八日、党本部で、李成仁・中国国際交流協会常務副会長一行の訪問を受け、日本の政治状況や日中関係などについて懇談しました。

 李氏は一九九八年六月、中国共産党中央対外連絡部副部長(当時)として日本共産党と中国共産党との関係正常化会談に参加。李氏と志位氏は、同年七月の日中両党首脳会談にともに出席したことを振り返りながら、この五年間の両党関係の発展をよろこびあいました。

 総選挙について李氏から質問を受けた志位氏は、選挙の直前に生じた日本の政党状況の大きな変化を説明するとともに、日本共産党は今回の選挙で残念ながら議席を減らしたが、二〇〇一年の参議院選挙より二十五万票うわまわる四百五十八万票(比例代表)を得たことを紹介。日本の政治は今後、消費税増税や憲法改悪をすすめる保守「二大政党」と革新・民主の勢力との対決を軸として発展していくだろうとの展望をのべ、党の役割の大切さを強調しました。李氏はこれにたいし、日本共産党は日本の平和的な発展や日中関係の前進のために貢献してきたとのべ、長い目で見た日本共産党の発展に期待を表明しました。

 志位氏は質問に答えつつ、小泉内閣の当面の問題としてイラクへの自衛隊派兵をあげ、米英によるイラクの占領支配から国連が主導する枠組みへと転換しなければならないと指摘しました。アラブ問題に詳しい李氏は、イラクはアラブ諸国の中でもナショナリズムが強い国であり、米国への抵抗はサダム・フセイン勢力だけではなく広範なイラク人民のものでもあると指摘。イラク人によるイラク統治の実現こそが重要であり、現在のイラクに自衛隊を派兵すれば、たいへんな危険に直面するだろうとの見方を示しました。

 志位氏はまた、日中両国間の重大な懸案の一つである歴史認識や靖国神社参拝の問題にふれ、事実と道理にもとづき国民が納得しながら解決するために日本共産党としてこれからも努力していくとのべました。

 懇談には、日本共産党から西口光国際局長、山口富男衆議院議員、中国側から国際交流協会の徐建国総幹事と文徳盛弁公室副主任、在日中国大使館の林?一等書記官が同席しました。