2003年3月11日(火)「しんぶん赤旗」

日本共産党の躍進必ず

世界平和、暮らし、地方政治

国民とともに歴史の本流歩む

神戸演説会 志位委員長訴え


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訴える志位委員長=9日、神戸市

 目前に迫ったいっせい地方選の躍進・勝利へ日本共産党兵庫県委員会は九日、神戸市中央区のワールド記念ホールで、志位和夫委員長を迎えて大演説会を開きました。全県からバス百三十七台が到着し、会場は九千人の参加者で埋まりました。青年の姿が目立ち、保守層も含む広範な人々が参加。志位委員長や候補者の訴えに「そうや」とかけ声が飛ぶなど、いっせい地方選勝利の熱気に包まれました。

 平松順子衆院比例・兵庫二区候補が司会をつとめ、兵庫県内のいっせい地方選前・後半戦の全候補者が勢ぞろい。代表して、井村ひろ子県議、赤田かつのり神戸市議候補、たてがき初男西宮市議、吉井ひでみ佐用町議が必勝の決意を表明しました。

 大きな拍手をうけ登壇した志位委員長は、日本共産党の値打ちについて、平和、暮らしと経済、地方政治の三つの角度から、縦横に訴えました。

 平和の問題ではイラク問題で、国連査察団が「数カ月の査察延長」で戦争なしに問題解決できると報告しているにもかかわらず、戦争を急ぐ米国を厳しく批判。世界で広がる平和と理性の流れに働きかけ、促進してきた日本共産党の野党外交の意義を詳しく語りかけました。また、「利敵行為」などと反戦平和の声を敵視する政府・与党の態度に触れ、「こんな勢力には、憲法九条をもつ国で政治を担う資格はありません」と批判すると、会場いっぱいの大きな拍手がおきました。

 暮らしと経済の問題では、不景気のなかで四・四兆円もの負担増を強いる小泉政権を告発。日本共産党が掲げる「四つの緊急要求」が広い国民の共通の旗印に発展してきたことを詳しく報告しました。

 地方政治の問題で、兵庫でも「希望ある変化」が進行中だとして、(1)尼崎市での白井文新市長の誕生(2)前回県議選で七議席から十四議席(現・十五議席)への大躍進がつくりだした変化を指摘。このなかで、党議員団が議案提案権を行使し、全国都道府県初の「中小企業・地域経済振興条例」を提案したことや、播磨空港など四つの巨大開発をストップさせ、二千四百七十億円もの無駄遣いをやめさせたことなどの豊富な実績を紹介しました。

 震災から八年、いまなお生活再建の途上にあるにもかかわらず、県政・神戸市政が「オール与党」によって自治体の役割を放棄した住民いじめの政治をおこなっていることを事実に即して告発。このなかで、六十五歳からの医療費助成対象者を切り縮め、現在助成を受けている人にも「老人医療費助成資格喪失通知書」を送りつけている(神戸市)ことを告発すると、会場から驚きのどよめきがあがり、志位氏は「全国でも突出した冷たい政治といわなければなりません」と厳しく批判しました。

 その一方で、県・市政が進めてきた自治体の「開発会社」化が次々と破たんしていることを指摘。このなかで、地元紙からも「70億円の釣り堀に」と批判された「交流の翼港」(淡路島)や、赤字の穴埋めのために毎年五十二億円もの県民の税金をつぎこんでいる明石海峡大橋の実態を告発。

 さらに県・市が、地元紙の世論調査で「市政への不満」の第一位に神戸空港建設(事業費三千百億円)があがっているのに、固執し続けていることを告発。このなかで、同空港の航空需要を「近畿一円」を対象にたてながら、「近畿一円」対象の世論調査で「建設中止」が71%に達すると、知事が「利用圏外の人の意見を聞いても意味がない」とのべ、自己破たんしていることを明らかにしました。

 扇国土交通相が関空と神戸空港を結ぶ「海底トンネル」建設まで言及していることに触れ、「無駄は無駄をよびます。きっぱり中止の思いを日本共産党に託してください」とよびかけると、大きな拍手がおきました。

 公明党・創価学会による党略的な反共攻撃に厳しく反論し、「歴史には本流と逆流があります。米国は軍事力ではスーパーパワーをもっている、自民党も強いように見えます。しかし、道理も正義も未来もありません。日本共産党は歴史の本流にたっている党です。この党をどうか大きく伸ばしていただきたい」と力強くよびかけると、会場は大きな拍手と指笛に包まれました。

 関西学院大学四回生の荻野潤子さん、臨済宗妙心寺派・龍澤寺の住職、水田全一さんが日本共産党への期待を語りました。