2002年8月6日(火)「しんぶん赤旗」

山形から世直しの新しい政治の風を

鶴岡市の演説会に1600人

志位委員長が訴え

衆院山形4区補選


志位和夫委員長を迎えて行われた日本共産党の街頭演説

志位和夫委員長と須藤みや子衆院山形4区補選候補の訴えをきく人たち=5日、山形・鶴岡市文化会館

政治資金と公共事業の口利き疑惑による自民党の加藤紘一元幹事長の議員辞職にともなう衆院山形四区補欠選挙(十月十五日告示、二十七日投票)がおこなわれる山形県鶴岡市の同市文化会館で、日本共産党山形県委員会は五日夜、志位和夫委員長をむかえて大演説会を開催しました。

 補選で日本共産党の須藤みや子候補の勝利を勝ち取ろうと、地区委員会では地域の会社や事業所、農協などを訪問。党支部でも地元の町内会長など幅広く招待してきました。演説会には「仕事の中で高齢者の方から『お金がつらくて病院にいけない。これ以上の負担増は死ねということなのか』という声がたくさん寄せられています。医療制度改悪を打ち砕く力を共産党に期待したい」=男性(33)=、「農業がたいへんになっている中で、ぜひ委員長の話を聞きたい」といってはじめて参加した保守系の地方議員、鶴岡市や酒田市などの二市十二町村から第二会場の市体育館ふくめ、千六百人がつめかけました。


訴える志位和夫委員長


決意表明する須藤みや子候補

 拍手のなか登壇した志位委員長は、「鶴岡のみなさんの前でお話しするのは初めて」と切り出し、選挙戦の争点と日本共産党の値打ちを縦横に語るとともに、「全国有数のコメどころである庄内地方の声を代弁して、参院議員として農業問題でも大活躍した須藤みや子候補を、今度は衆議院で活躍させてほしい」と熱く訴えました。

 志位氏は、山形四区補選は、公共事業疑惑と機密費疑惑という二つの自民党腐敗政治の闇に深くかかわった、加藤紘一元自民党幹事長の議員辞職を受けてのものであるだけに、「『汚れた政治はもうごめん』という声を、この山形からあげていくことは、とても大きな意味をもつことになります」として、日本共産党への支持をよびかけました。

大企業減税の金があるなら、社会保障負担増の中止を

 また志位氏は、暮らしと経済の問題で、小泉内閣が、社会保障だけで三・二兆円もの負担増を押しつける計画をすすめながら、大企業向けに一兆円の減税計画を打ち出していることに言及。「庶民から三兆円をこえるお金をまきあげながら、大企業向けに税金をまけてやる。こんな逆立ちした政治はありません」と批判しました。

 さらに、政府が、大企業向けの減税計画について、「設備投資を活発にするため」としていることについて、「いま大企業減税をやっても設備投資にはまわりません。なぜなら需要とくに家計が冷え込んでいるからです。需要と家計をさらに痛めつける巨額の負担増を押しつけながら、大企業減税をやっても、設備投資にはまわらず、リストラをすすめる費用に使われるだけになります。景気をよくするうえでも、何の効果もない、まったく間違った政策です」と批判。「大企業向けの減税をやるお金があるなら、まず社会保障の負担増計画を中止すべきです」と述べ、大きな拍手がわきおこりました。

 演説に先立って志位委員長は第二会場に集まった聴衆にあいさつしました。

 演説会では、「日本共産党といっしょに日本を変える鶴岡田川地区ネットワーク」の荒生紀子代表世話人、湯殿山総本寺大日坊貫主遠藤宥覚僧正、生涯教育講師で宗教家の鴻池雅夫さんがあいさつしました。

 あいさつに立った須藤候補は、「金権・利権政治に審判をくだす選挙」と切りだし、医療制度改悪の阻止と日本の農業と平和を守るために奮闘する決意をのべ、「今回の山形四区補欠選挙、日本共産党の勝利で『歴史が動いた』といわれるような選挙にしたい」と訴えました。