2002年5月24日(金)「しんぶん赤旗」

有事法案

与党の暴挙に結束して対決

小泉内閣即刻退陣を要求

野党4党首が合意


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4野党党首会談。(右3人目から)志位委員長、鳩山代表、小沢党首、土井党首=23日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長、民主党の鳩山由紀夫代表、自由党の小沢一郎党首、社民党の土井たか子党首は二十三日、国会内で党首会談を開き、「小泉内閣の即刻退陣」とともに、有事三法案での与党の議会制民主主義を踏みにじる暴挙に対し結束して断固対決していくことで合意しました。

 会談の合意では、有事三法案について「この間のわずかな審議でも支離滅裂な答弁が繰り返され、法案の矛盾と問題点が噴出し欠陥があらわになっている」との認識で一致。「政府・与党は、月内衆議院通過を企図し、一方的に公聴会日程を強行採決して与党単独で強行成立を図っている。これは、議会制民主主義を踏みにじるものであり、断じて許すことのできない暴挙である」と指摘しています。

 志位委員長は、会談後の共同会見で、与党が公聴会の日程設定を一方的に強行したのは「衆院の月内通過のためだ」とのべた与党の筆頭理事の発言をあげて、「これは“出口先にありき”という、議会制民主主義のルール破りだ」と指摘。「とくに今度の有事法案のような自衛隊の武力行使や国民の人権にかかわる問題については徹底的な審議が保障されるべきだ」とのべ、野党四党が与党の横暴に結束して対応していくことを決めた意義を強調しました。

 鳩山代表は「国政で何がおこなわれているか、国民に知ってもらうために、なんらかの行動をおこしたい」と発言。小沢党首は「四党一致協力して対処していく」、土井党首は「与党の横暴に対決する決意を固めたのは意義が大きい」と表明しました。


27日に野党4党首合同で街頭演説

 日本共産党の市田忠義書記局長ら野党四党の書記局長・幹事長は二十三日、同日午前の野党党首会談の合意をうけて会談し、四党党首が合同で街頭演説をおこなうことで合意しました。

 街頭演説は、二十七日正午から東京・銀座マリオン前でおこないます。土井たか子社民党党首、志位和夫日本共産党委員長、小沢一郎自由党党首、鳩山由紀夫民主党代表の順で訴えます。


4野党党首会談での合意(全文)

 われわれ4党は、本日の党首会談において以下の事項を確認し、4党一致結束して対処していくことで合意した。

 1、小泉内閣は、もはや国民の信任を得ていないことが明白であり、即刻退陣すべきである。

 2、今回の政府提出にかかる武力攻撃事態法等3法案は、この間のわずかな審議でも支離滅裂な答弁が繰り返され、法案の矛盾と問題点が噴出し欠陥があらわになっている。

 しかるに政府・与党は、月内衆議院通過を企図し、一方的に公聴会日程を強行採決して与党単独で強行成立を図っている。これは、議会制民主主義を踏みにじるものであり、断じて許すことのできない暴挙である。

 4党は一致結束して、政府・与党のこうした暴挙に対して断固対決していく。