2002年4月13日(土)「しんぶん赤旗」

イスラエル軍の即時撤退を要求

志位委員長がイスラエル大使と会談


 日本共産党の志位和夫委員長は十二日、イスラエルのイツハク・リオール駐日大使と日本共産党本部で会談をおこないました。この会談はリオール大使の側から要請されたもので、同大使は会談の冒頭、現在の事態の中心問題はパレスチナ側のテロをいかになくすかであり、イスラエルはパレスチナ自治区を長期に占領しようとしているのではなく、テロの基盤を破壊しようとしているのだ、とイスラエル政府の立場を説明しました。

 これにたいし志位委員長は、「率直にわが党の立場をのべたい」と前置きし、双方が相手の抹殺論に立たず、相互の生存権を認め、平和的に共存できる条件を確立することが、パレスチナ問題への日本共産党の一貫した立場であることを説明。その上で、イスラエル政府が現在おこなっているのは、パレスチナ自治政府とその指導者を「敵」とみなした一方的な戦争行為であり、これを「テロへの対処」という口実で正当化することはできないとのべ、このような行動を続ける限り、イスラエル政府はテロを批判する資格をなくしている、と厳しく指摘しました。

 志位氏は、イスラエル軍がパレスチナ自治区を占領し、学校や病院を破壊し、多くの民間人犠牲者を生んでいる事実をあげて、イスラエル軍は即時撤退すべきだというのが、国連安保理決議に示されている国際社会の意思だと指摘。日本の国会も全会一致で、イスラエル軍の即時撤退を求めているとのべ、イスラエル軍はパレスチナ自治区から即時撤退すべきだという日本共産党の主張を本国政府に伝えるよう求めました。

 会談には、日本共産党の緒方靖夫参議院議員・国際局長、森原公敏国際局次長、イスラエル大使館のイディト・シャミール二等書記官が同席しました。