2002年1月30日(水)「しんぶん赤旗」

国会でのウソ横行許してはならない

NGO排除問題

午前の党議員団総会での

志位委員長あいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長は二十九日午前、国会内で開かれた国会議員団総会で、前日の与党三党による衆院予算委での二〇〇一年度第二次補正予算案の強行採決という事態について報告し、この問題での基本的な態度について述べました。

 第一に、アフガニスタン復興支援NGO(非政府組織)国際会議へのNGO出席拒否問題で、二十八日の衆院予算委で鈴木宗男議院運営委員長の圧力、介在があったと明言する田中真紀子外相と、それを否定する野上義二外務事務次官の答弁の食い違いの問題です。

 志位氏は、両者の答弁の食い違いについて福田康夫官房長官が同委員会で「統一見解」を出すといっておきながら、出てきたのは「統一見解」ではなかったと強調し、「見解」は「(両者の)答弁との間に相違があるが、政府としては、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実関係の確認に努める」と、違いを確認した見解だったと批判。

 「官房長官が約束した統一見解はまったく出ておらず、今回の採決は言語道断、前代未聞の暴挙であり、到底認めることはできない」と述べ、衆院予算委に差し戻し、「統一見解」を出させ、徹底した審議をするよう求めていくと表明しました。

 第二に、衆院予算委で重家俊範中東アフリカ局長が、NGOの排除について鈴木議運委員長の圧力がかかり、外務省の方針がねじまげられたことを認めたことです。

 志位氏は、一人の国会議員が一国の外交を私物化し、政府の批判をしたという理由でNGOを敵視、排除したものだと批判。鈴木氏に対し、議運委員長の職責と両立するかどうか適格性が問われる問題として追及していくと述べました。

 志位氏は「国際会議へのNGO参加という非常に大事な問題で、国会でのウソを横行させていいのかという問題として、道理を通して対応していきたい」と表明しました。