2002年1月22日(火)「しんぶん赤旗」

通常国会始まる

「国民こそ主人公」の改革かかげ

小泉自民党の“暴走”にストップを

日本共産党国会議員団総会 志位委員長あいさつ


 第百五十四通常国会が二十一日、開会しました。経済も財政も、くらしも破滅に追いやる小泉内閣の「構造改革」路線や、有事法制、公共事業をめぐる口利き疑惑が大きな焦点となります。この日、衆参本会議で塩川正十郎財務相による今年度第二次補正予算案に関する財政演説が行われました。国会周辺では、労組、市民団体、宗教者などがリストラ反対などを掲げた昼休み請願デモや「有事法制」「憲法改正国民投票法案」反対の集会を行い、国民の切実な願い、要求をぶつけました。日本共産党は国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。

 議員団総会で志位委員長は、アメリカ追随、大企業中心主義という二つの異常なゆがみを変えるかがホンモノの改革か、ニセモノの「改革」かを見分ける試金石になると指摘。この点で発足から九カ月の小泉内閣は、「古い自民党政治を変えることには、もっとも頑迷固陋(ころう)な反対派、抵抗派ということははっきりした。歴代の自民党政府もやれなかったような悪政を、これまでやれなかったような乱暴なやり方で強行するのが正体だ」と強調し、経済、外交、腐敗問題でその実態を告発しました。

 経済では、大銀行・大企業の目先のもうけにとことん奉仕し、それに障害となるものはすべて壊す政策をとっており、「中小企業をつぶす『不良債権の処理』のために大銀行への公的資金再投入の動きがおこっているが、逆立ち政治極まれりだ」と批判。

 小泉内閣の外交は、「ホワイトハウスにほめられるのかどうかが唯一の判断基準で、アメリカいいなり政治もいきつくところまできた」と述べ、有事法制の危険な動きを告発しました。

 公共事業をめぐる口利き疑惑でも、利権と腐敗政治の改革への意思がまったくみられず、証人喚問を含めた真相究明が徹底して行われるべきだと強調しました。

 志位氏は、「自民党政治の悪政の暴走が小泉内閣でおこっている。この暴走に正面から立ちはだかってストップをかけ、経済、外交でも民主主義の問題でも『国民こそ主人公』の日本共産党の改革の提案を堂々とかかげて、正面から正論の力でいつわりの流れを打ち破っていく国会にし、国民運動を励ます論戦をやっていこう」とよびかけました。