2001年7月14日(土)「しんぶん赤旗」

参院選

小泉「改革」の「痛み」深刻な問題に

志位委員長が指摘

札幌で記者会見


 日本共産党の志位和夫委員長は十三日、遊説先の札幌市内で記者会見し、参院選本番に入り、小泉純一郎首相のいう「構造改革」による「痛み」という問題が「深刻で重大な問題として選挙戦のなかで浮上してきた」と指摘しました。


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 志位氏は、小泉「改革」に伴う「痛み」について(1)国民が耐えられる限界をはるかにこえる「激痛」である(2)「痛み」の先に明日はない(3)大銀行は甘やかし、国民には「痛み」を押しつける逆立ちしたやり方になっていることを改めて指摘。こうした問題が次第に明らかになるにつれ、マスコミでも大きな焦点としてとりあげられ、この問題での各党の態度が問われるようになっているとのべました。

 そのうえで、小泉首相の態度について、相変わらず「いま『痛み』に耐えなければ、将来の『痛み』はもっとひどくなる」という“脅しの論理”で「痛み」を国民に押しつけようとしていると批判。

 公明党が「痛みはおしつけない、人にやさしい改革」(神崎武法代表)といいだしていることについて、「与党として小泉『改革』をすすめようとしているのに、言葉のうえだけで『人にやさしい』というのは、ひきょうなごまかしだ」と批判しました。

 また、民主党の鳩山由紀夫代表が「バブルにおどった金融機関や大手ゼネコンの債権放棄をして、痛みをあなたたち(国民)にというのはまったく逆だ」とのべたと報じられていることについて、「民主党がもし本気でそういうのだったら、たださなければならない問題がある」と強調。銀行への七十兆円の公的支援の枠組みづくりをすすめたこと、「不良債権の処理」でも小泉「改革」の応援団の役割を果たしていることを指摘しました。

 志位氏は「各党が『痛み』を問題にせざるをえなくなっているのは、小泉『改革』がいかに国民の暮らし、経済にとって無謀な悪政の押しつけであるかを裏付けるものだ」と強調。「私たちは、小泉『改革』にきっぱり対決して、国民の暮らしを応援して景気を回復する、無駄遣いをなくして財政を立て直すという改革の対案を対置してきたが、これは道理の力をもつものであることが、徐々に広がりつつある。大いに自信をもって選挙戦をたたかっていきたい」とのべました。




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