2001年5月26日付「しんぶん赤旗」に掲載

朝鮮総連大会始まる

志位委員長が来賓あいさつ

18年ぶり出席


  在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)第十九回全体大会が二十五日、東京都北区の東京朝鮮文化会館で二日間の日程で始まりました。

 日本共産党からは志位和夫委員長が、緒方靖夫国際局長とともに来賓として出席しました。

 日本共産党が朝鮮総連の大会に出席するのは十八年ぶりのことです。大会会場で紹介されると、大きな拍手を受けました。

 日本共産党を代表してあいさつした志位委員長は、日本共産党と朝鮮総連の交流、日朝国交正常化、教科書問題、靖国神社公式参拝問題、日本共産党の歴史などに触れ、両組織の交流と協力の発展を希望するとのべました。

朝鮮総連大会での
志位委員長のあいさつ=大要=

  日本共産党の志位和夫委員長が二十五日に在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)第十九回全体大会で行った来賓あいさつの大要は次の通りです。

 アンニョンハシムニカ(こんにちは)(拍手)。在日本朝鮮人総連合会第十九回全体大会の開催、おめでとうございます。(拍手)

 私は、日本共産党を代表して、在日朝鮮人の生活と権利を守る、みなさんの活動への敬意と、朝鮮半島の平和と統一の事業への心からの連帯の気持ちをこめて、あいさつを申し上げるものです。(拍手)

 両組織の交流の再開−−日朝の友好と連帯にとって重要な意義

 日本共産党の代表が、みなさんの大会であいさつをするのは、一九八三年六月の第十三回全体大会以来、十八年ぶりです(拍手)。きょうは歴史的な日になると思います。(拍手)

 朝鮮総連と日本共産党とは、戦後長い間友好と交流の歴史がありましたが、一九八〇年代の前半から、関係がとだえていました。

 しかし、昨年十月、双方で話し合いをもち、問題の道理ある解決をはかり、交流の再開に合意し、昨年十一月に私たちが開いた第二十二回党大会には、南昇祐(ナム・スンウ)副議長と、金明守(キム・ミョンス)国際局部長に来賓としておこしいただきました。全国各地でも、両組織のさまざまな交流がすすんでおります。

 私は、これは、同じ社会に生きるもの同士の友好と連帯にとって、さらに日本と朝鮮半島の今後の関係にとって、重要な意義があることであり、たいへんうれしく思っているものであります。(拍手)

 日朝の真の友好にとって歴史問題の解決は大きな要

 日朝の真の友好にとって、歴史問題は大きな要(かなめ)をなしています。日朝国交正常化交渉にさいしても、私たちはこの交渉を前向きに実らせるかぎは、日本政府が過去の植民地支配を違法行為としてきっぱりと謝罪し、それにたいする補償をおこなうという積極的な立場と政策を確立することにあると主張しています。(拍手)

 歴史をゆがめる教科書の検定合格問題、靖国神社公式参拝問題など、侵略戦争と植民地支配を肯定・美化する流れを許さないことは、わが国自身の進路にとっても、アジア諸国のみなさんとの友好にとっても、きわめて重要です。(拍手)

 日本共産党は、戦前、絶対主義的天皇制の野蛮な支配に命をかけて反対し、朝鮮、台湾への植民地支配に断固として反対をつらぬいた党です。私たちは共通のたたかいの歴史をもっています。私たちの党のこの歴史は、朝鮮半島のみなさんとの連帯と友好の共通の歴史的土台であると確信するものであります。(拍手)

 みなさんの大会が成功をおさめ、私たち日本共産党との交流、一致点での協力が、さらに発展すること、みなさんが、さらにさまざまな面で運動を発展させることを希望して、連帯のあいさつといたします。(拍手)