個人の犯罪で幕引きをはかることは許されない

松尾元室長逮捕で志位委員長がコメント

2001年3月11日(日)「しんぶん赤旗」


 日本共産党の志位和夫委員長は十日、党本部で官房機密費の詐欺容疑で松尾克俊・元外務省要人外国訪問支援室長(55)が逮捕された問題について、マスコミのインタビューにこたえ、「松尾元室長個人の犯罪ということで、この問題の幕引きをすることは許されない」と強調しました。

 志位氏は、機密費横領疑惑について、「公金横領が外務省ぐるみのものだったという疑惑がきわめて濃厚だ」と指摘。「首相外遊の経費を(個人の)定期預金に入れることは横領そのもの。外務省は、事実をつかんでいながら調査もしていない。これでは外務省ぐるみの横領だといわざるをえない」とのべ、松尾容疑者個人に責任をかぶせる外務省の姿勢を批判しました。

 また、二月九日の衆院予算委で志位氏が提示した「報償費について」という内閣官房の文書によって、外務省から内閣官房への機密費の「上納」の事実や、国会対策など党略的流用が明りょうになったと指摘。この文書の作成者が、古川貞二郎現官房副長官であることが、専門家による筆跡鑑定でも明らかになっているとのべ、「権力ぐるみで国民の血税を党略的に流用していたものだ。徹底した究明が必要だ」と強調しました。

 志位氏は、引き続き、松尾容疑者と古川官房副長官の証人喚問と、参院予算委として内閣官房文書の筆跡鑑定を行うことを要求していくとのべました。




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