2001年2月28日(水)「しんぶん赤旗」

教科書問題で強い懸念

邱中国大使館参事官が志位委員長との懇談で表明


 日本共産党の志位和夫幹部会委員長は二十七日午後、党本部で、在日中国大使館の邱国洪参事官の訪問を受け、懇談しました。

 邱参事官は、日本の侵略戦争や植民地支配を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した歴史教科書が検定を通過する可能性が出ていることについて、中国側の強い懸念を表明、この問題での日本共産党への協力を要請しました。

 志位委員長は、中国側の懸念への理解を表明しつつ、わが党もこれを二十一世紀の日本自身にかかわる問題であると同時に国際問題としても重大視し、「しんぶん赤旗」で批判的な特集記事も掲載していること、こういう教科書を子どもたちに押しつけることにはきびしく反対していることを強調。また、一九九八年の日本共産党と中国共産党との首脳会談で日本側が提唱し基本的に合意した「日中関係の五原則」の一番目は「日本は過去の侵略戦争についてきびしく反省する」というものだが、今の動きはこの合意に照らしても許すことができないし、こうした動きに反対することは私たちの責務だ、とのべました。

 席上、最近の日本の政局についても意見が交わされました。

 懇談には、日本側から西口光国際局長、中国側から曹力強二等書記官らが同席しました。




著作権:日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7