志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

主な活動

2023年12月26日(火)

東アジアの平和構築をめざして

志位委員長、ベトナム外交学院で講演


写真

(写真)外交学院で学生たちを前に講演する志位委員長(奥右から2人目)=25日、ハノイ(面川誠撮影)

 【ハノイ=面川誠】日本共産党の志位和夫委員長は25日、ハノイのベトナム外交学院で「東アジアの平和構築をめざして」と題して講演し、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にしていくための党の立場について縦横に語りました。同学院は外交官や対外分野での活動を担う人々などを養成する大学・研究機関。熱心に聞きいった学生から質問が相次ぎ、活発な交流の場となりました。

 志位氏は講演で、半世紀以上に及ぶ日本共産党とベトナム共産党の友好と連帯の歴史、東南アジアでの「平和の激動」と「ASEANインド太平洋構想(AOIP)」、AOIP成功のための日本共産党の取り組み、世界の構造変化が生きた力を発揮していることなどを柱に語りました。

 講演後、学生からは日本語で、「AOIP実現のため、日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)の諸国と協力して何ができるか」、「摩擦を解消し、航行の安全の確保のためにできることは」、「5年前の訪問時と比べ、日越関係の進展ぶりをどうみているか」などの質問が寄せられました。

 志位氏は、「日本としてAOIP推進のためにできることは、大きくいって二つあります」と回答。第1に、日本、中国、米国などがともに参加している東アジアサミット(EAS)の枠組みを、このサミットに参加する諸国が同じテーブルにつく対話の場として活用し、強化・発展させるための努力が必要だと述べました。

 第2に、北東アジア地域の固有の諸懸案の外交的解決――対話による解決に日本が積極的に取り組むことが必要だとして三つの点を述べました。

 (1)日中関係を巡っては、日中両国関係の前向きの打開のための日本共産党の「提言」(2023年3月)にそくした対話の努力が重要となっていること。

 (2)朝鮮半島問題では、弾道ミサイル発射への批判とともに、日朝平壌宣言(02年)に基づく北朝鮮問題の包括的解決にむけた対話ルートの確立が重要であること。

 (3)日本の過去の侵略戦争や植民地支配の歴史に正面から向き合うことが、この地域の心が通う友好のうえで不可欠であること。

 志位氏は、「東南アジアでは長い時間をかけて“対話の習慣”が確立しています。北東アジアには“対話の習慣”が足りません。ASEANと協力しながら、北東アジアに対話による平和を広げるために力を尽くしたい」と語りました。

 同学院のファム・ラン・ズン院長代理によると、同学院では日本学科が開設されており、180人が日本語を学んでいます。この会合も、学生による通訳や日本語による質問、歌の披露などが行われました。会場に、ベトナム戦争当時の映像とともに「自由ベトナム行進曲」が流れると、志位氏と学生たちがともに歌いました。

 会場からは、「今日のASEANを歴史的に、また広い視野で語ってくれ、ユニークな講演だった」などの感想が聞かれました。