志位和夫 日本共産党

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主な活動

2023年12月23日(土)

東アジアの平和創出へ 政党・市民社会との協力を

志位委員長、ASEAN事務局次長と会談


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(写真)会談にあたり握手する志位委員長とASEANのエカパブ・ファンタボン事務局次長=21日、ジャカルタ市内のASEAN本部(井上歩撮影)

 【ジャカルタ=井上歩】インドネシアを訪問中の日本共産党の志位和夫委員長は21日、田村智子副委員長らとともに、ジャカルタ市内にある東南アジア諸国連合(ASEAN)本部を訪問し、エカパブ・ファンタボン事務局次長と会談しました。

 志位氏のASEAN本部訪問は2013年9月以来、10年ぶり。ASEANの平和創出に向けたとりくみの発展やASEANの発想とアプローチ、ASEANとの連携で政党と市民社会が果たせる役割などのテーマで活発に意見交換しました。

 志位氏は、徹底した対話で平和の地域協力を域外にも広げてきたASEANの成功への注目に触れたうえで、ASEANが行っている年間1500回に及ぶ会合について、具体的にどう実施されているのかを尋ねました。

 エカパブ氏は、年間1500回に及ぶ会合について、対話の積み重ねや域外国との意思疎通の重要性に触れるとともに、「いまでは量とともに質も大切になっています」として、会合を整理し順序だてたものにする努力を語りました。また、ASEANが地域協力で中心性(中心的役割)とASEANの結束を保持してきたことが成功につながったとの認識を示しました。域外国に積極的に関与しつつ、どちらか一方の側にくみすることなく、中立的でバランスのとれた立場をとること、平和と安定の促進にとりくむことが重要だと述べました。

 エカパブ氏は、ASEANは、緩やかな組織であり、家族の一員として受け入れ合い、助け合い、支える関係であること、域内でも不一致は時にはあるが、すべての問題を家族の一員として解決していくと強調しました。さらに域外のパートナーとの関係について、大国が話し合いの席につき、ASEANの考えを受け入れない場合でもASEANの見解を共有していくことの重要性を強調しました。

 志位氏は、ASEANが特定の国や外部の大国を排除するのではなく、すべての国ぐにを包み込む包摂的なアーキテクチャー(地域構造・枠組み)を進めていることが成功のカギとなっていると感じていると強調。日本共産党が、ASEAN諸国と手を携えて東アジアに平和を創出する「外交ビジョン」の提唱、日中関係の前向きの打開のための提言など、ASEANインド太平洋構想(AOIP)を支持し促進する活動を行ってきたことを紹介したうえで、「東アジアに平和をつくるうえで、政府間のとりくみとともに、政府と政党を含む市民社会の連携・協力が大切です。可能な協力をぜひ強めたい」と語りました。

 エカパブ氏は、日本共産党の「外交ビジョン」の考え方は、地域の平和安定を促進するASEANと同じ線上にあるものだと高く評価。地域の国際関係に政府レベルだけでなく、政党レベルなどさまざまなチャンネルがつくられることは重要だとし、ASEANはそうした“人と人との連結性”を重視していると応じました。(関連記事)