志位和夫 日本共産党

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談話・記者会見

2016年1月7日(木)

北朝鮮が核実験強行

「初の水爆」と発表

国連決議・6カ国協議に違反


 北朝鮮は6日正午(日本時間同日午後0時半)、朝鮮中央テレビを通じて、「午前10時(同午前10時半)、初の水素爆弾実験に成功した」と発表しました。北朝鮮による核実験強行は2013年2月以来4度目。実施場所は明らかにされていませんが、同国北東部の咸鏡北道・吉州郡の北方49キロ地点とみられます。


 北朝鮮の核実験については、国連安全保障理事会でも、これまでたびたび、「すべての核兵器および核計画を放棄」し、これ以上の実験の中止を求める決議が採択されています。核実験強行は、これらの国連決議に反し、核計画の放棄を約束した北朝鮮と日米中韓ロとの6カ国協議共同声明にも背くもので、国際的批判をまぬかれません。国連安保理は北朝鮮の核実験発表を受け、6日午前11時(日本時間7日午前1時)に緊急会合を開きます。

 北朝鮮は発表で「小型化された水爆の威力を科学的に解明した」とし、今回の実験を「核武力発展のより高い段階。水爆まで保有した核保有国の隊列に加わった」と主張。「米国をトップとした敵対勢力の核の脅し、恐喝から国の自主権、民族の生存権を守る」と核実験強行を合理化しました。

 一方、韓国国防省高官は6日、北朝鮮の発表について、水爆とみるには「無理がある」と話しました。

 北朝鮮の発表に先立ち、韓国気象庁は「人工地震波を感知」。同庁によれば、震源地は豊渓里核実験場の近くでマグニチュード(M)4・7でした。

安保理決議2094

 北朝鮮が2013年2月に強行した3回目の核実験に対し、国連安全保障理事会が3月7日に全会一致で採択した決議2094は、北朝鮮の資産凍結や海外渡航禁止の対象となる団体・個人のリストの拡大、禁輸品目の追加指定など、それまでの制裁を拡大。北朝鮮の核・ミサイル開発につながる可能性がある場合、金融取引を停止し、資産の移動を阻止するよう加盟国に義務付けました。北朝鮮を出入りする貨物について、港や空港での検査も義務としました。

 北朝鮮が再度核実験やミサイル発射をした場合は、安保理として「さらに重大な措置をとる決意」を表明しました。

暴挙きびしく糾弾 志位委員長が談話

 日本共産党の志位和夫委員長は6日、北朝鮮の核実験強行について、「北朝鮮の核実験を糾弾する」との談話を発表しました。

 一、北朝鮮は、本日、「水爆実験を実施した」と発表した。北朝鮮による核実験の強行は、地域と世界の平和と安定に対するきわめて重大な逆行であり、北朝鮮の核開発の放棄を求めた累次の国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であり、日本共産党は、きびしく糾弾する。

 一、国際社会が一致して、政治的外交的努力を強め、北朝鮮に核兵器を放棄させるための実効ある措置をとることを、強く求める。