志位和夫 日本共産党

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2014年10月28日(火)

北東アジア平和協力構想を語る

志位委員長、高麗大学で講演 韓国


 【ソウル=中祖寅一】訪韓中の日本共産党の志位和夫委員長は27日、ソウルの高麗大学で「北東アジア平和協力構想を語る」と題して講演しました。講演は、同大学のアジア問題研究所と韓国主要紙の一つハンギョレ新聞との共催。主催者によると100年以上の歴史を持つ同大学で日本の政党代表が講演するのは初めてで、国際会議場にはアジア研究者や学生、メディアがつめかけ、講演に熱心に聞き入りました。


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(写真)高麗大学で講演する日本共産党の志位和夫委員長=27日、韓国・ソウル(中祖寅一撮影)

 志位氏は、北東アジアに緊張と紛争の火種が存在するもとで、「いかにして平和と安定を構築するか」と問いかけ、安倍政権による集団的自衛権行使容認など軍事的対応一辺倒の危険な道ではなく、平和的外交による対応の必要性を強調しました。

 そして、自ら歴訪した東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の経験を紹介しながら、その平和の取り組みの教訓として、武力行使の放棄などを定めた東南アジア友好協力条約(TAC)を中心とする重層的な平和の枠組みが重要だとのべました。

 その実践を北東アジアにも生かしたのが日本共産党の「北東アジア平和協力構想」だとして、北東アジアの複雑で困難な問題もふまえ提起した構想の四つの目標と原則について詳しく説明しました。

 第一は、“北東アジア版TAC”を締結すること、第二は、北朝鮮問題では「6カ国協議」を成功させこの地域の平和の枠組みに発展させる、第三は領土に関する紛争解決の問題では外交解決に徹するとともに法的拘束力をもった行動規範をつくる、第四に、日本の過去の侵略戦争と植民地支配の反省という歴史問題は四つの柱全体の土台になる、と指摘しました。

 そのうえで志位氏は、この構想こそが「地域の平和を目指す抜本的方策」だとし、「日米、米韓の軍事同盟が存在するもとで軍事同盟に対する立場の違いはあっても、一致して追求しうる緊急の提案」であると強調しました。

 志位氏は、「構想の現実性」として、(1)北東アジア地域やさらに広大な地域に平和協力の枠組みをつくろうという提唱が政府レベルでなされていること(2)9月下旬のアジア政党国際会議(ICAPP)の宣言で、日本共産党の提起もあって平和協力の枠組みを北東アジアも含め全アジア規模に広げることが盛り込まれたこと(3)中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)が近年、顕著な発展を遂げつつあること―の3点をあげ、「北東アジア平和協力構想の方向は、世界的普遍性を持っている」と述べました。

 志位氏は会場からの質問にも一つひとつ丁寧に答えました。 【全文】