志位和夫 日本共産党

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演説・あいさつ

2014年3月10日(月)

原発ゼロ☆大統一行動 国会前大集会

志位委員長のスピーチ


 9日に都内で開かれた「NO NUKES DAY(ノーニュークスデイ)原発ゼロ☆大統一行動」の国会前大集会で行った志位和夫日本共産党委員長のスピーチは次の通りです。


国民のたたかいが「稼働原発ゼロ」という状況をつくりだしている

写真

(写真)スピーチする志位和夫委員長=9日、国会正門前

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫です。

 毎週金曜日の官邸前行動が、2年間にわたって90回以上も取り組まれ、全国にも大きく運動の波が広がっていることが、国民世論を変え、「稼働原発ゼロ」という状況をつくりだしています(「そうだ」の声)。これは大きな希望ではないでしょうか。私は、みなさんのたたかいへの心からの敬意とともに、原発を日本からなくすまで連帯してともにたたかいぬく決意を申し上げるものです。

「原発永久化」の宣言は許せない

 原発事故から3年。いまなお事故は収束していません(「その通り」の声)。14万人もの福島県民の方々が先の見えない避難生活を強いられています。

 ところが、安倍政権は、「エネルギー基本計画」を、今月中にも閣議決定しようとしています。ここには、三つの大問題があります。

 第一は、これが「原発永久化」の宣言となっていることです。(「そうだ」の声)

 「エネルギー基本計画案」では、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけました。「ベースロード電源」ということになれば、今後も一定割合は必ず原発を使い続けるということになります。現に経団連会長は、「ベース電源となれば、いずれ原発の新増設が必要になる」と言っているではありませんか。国民多数の願いである「原発ゼロ」という目標を投げ捨て、「原発永久化」をはかる、「エネルギー基本計画案」は撤回せよ――この声をつきつけようではありませんか。(「よし」の声、拍手)

原発は「ベースロード電源」に値しない

 第二は、そもそも原発は「ベースロード電源」に値しないということです。(「そうだ」の声)

 政府によれば、「ベースロード電源」とは、「コストが低廉で供給が安定」している電源のことだといいます。しかし、「核のゴミ」や事故処理の費用を考えた場合、原発こそ「究極の高コスト」電源ではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。一たび事故をおこせば一気に大電力がなくなる、原発こそ「最悪の不安定」電源ではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 原発は「ベースロード電源」などにはなりえない――それは福島の大事故が示したことではありませんか。

新「安全神話」による原発再稼働を許すな

 第三は、新しい「安全神話」がつくられようとしていることです。

 「エネルギー基本計画案」では、「世界で最も厳しい水準の規制基準」に適合した原発の再稼働をすすめることが明記されました。「世界で最も厳しい」というフレーズが繰り返され、この基準をクリアすれば安全を確保できるかのような説明が繰り返されています。しかし、安全な原発などありえない(「その通り」の声)。事故ゼロの原発などありえない(「その通り」の声)。これこそ原発事故の最大の教訓ではありませんか(「そうだ」の声)。事故が収束していない。事故原因の究明もされていない。避難計画もつくられていない。こんな状況での再稼働など論外です(「そうだ」の声)。新たな「安全神話」による原発再稼働を許すな――この声をつきつけようではありませんか。(「再稼働反対」のコールが会場に響く)