2013年5月9日(木)

日本の命運を左右する都議選・参院選 “自共対決”こそ真の対決軸

日本共産党が第7回中央委員会総会

臨戦態勢に入り、告示・公示日までに「支持拡大目標」を突破しよう


 日本共産党は8日、党本部で第7回中央委員会総会を開きました。幹部会報告にたった志位和夫委員長は、現在の情勢の特徴―安倍政権の「暴走と破たん」を詳しく解明し、参院選にのぞむ政治的・組織的方針を提起。他の諸政党が安倍自民党になびくなかで「自民党対共産党」が参院選の真の対決軸だと指摘し、全党の臨戦態勢と総決起を呼びかけました。討論では17人が発言し、志位委員長が結語をのべました。総会は報告と結語を全員一致で採択しました。総会では、参院比例候補と同選挙区候補、東京都議選の候補者が勢ぞろいし、選挙戦にのぞむ決意を固めあいました。


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(写真)第7回中央委員会総会で報告する志位和夫委員長=8日、党本部

志位委員長が幹部会報告

 報告の第一に志位氏は、情勢の特徴、参院選での政治的争点について詳述。安倍政権の「暴走と破たん」という特徴を「五つの角度」―暮らしと経済・原発・外交・憲法・歴史問題―から太く明らかにし、党の抜本的対案を対置しました。

 このなかでは、安倍政権の経済政策(アベノミクス)の本質と、日本経済への責任を放棄した大企業・財界の現状、「村山談話」見直しのはらむ問題点など、いくつかの新たな論点を解明しました。

 そのうえで志位氏は、「暴走」するはなから「破たん」するのは「土台が腐りきっているからだ」と述べ、「アメリカいいなり」「財界中心」に加え「歴史逆行」という日本政治の「三つのゆがみ」を指摘。安倍・自民党のウソとゴマカシがはがれおちるならば、政治のよりいっそう大きな激動は避けられないと強調し、ゆがみをただす立場と力を持つ唯一の党・日本共産党の躍進を呼びかけました。

 報告の第二に志位氏は、党の三つの「国民的役割」―(1)平和・民主主義・暮らしを壊す逆流に勇気をもって立ち向かう唯一の党(2)日本の前途を開く綱領を持つ変革者の党(3)国民との共同で政治を動かす党―を他の主要な諸党との比較で浮き彫りにしました。“自共対決”が参院選の真の対決軸だと指摘し、「他党にない党の値打ちを丸ごと語り、躍進をつかみとろう」と力説しました。

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(写真)団結がんばろうを三唱する中央委員と参院選・都議選の候補者=8日、党本部

 報告の第三に、6中総決定(2月)に基づく実践と教訓を踏まえて、参院選・都議選勝利をめざす活動方針を端的に提起しました。

 このなかで、6中総決定で呼びかけた「六つの活動」をやりきることが勝利への大道だと強調しました。

 これまで果たせなかった「二つの課題」―(1)全ての党支部・組織が国民に「溶け込み結びつく力」を強めて生かし、「全国は一つ」で参院選公示日までに「支持拡大目標」を突破する(2)全ての党支部・グループで党員を迎え、全ての党支部・機関が「赤旗」読者拡大の上げ潮のなかでたたかう―への挑戦を訴えました。インターネットを活用した選挙活動への挑戦とともに、党機関・候補者・地方議員らに対し“自らが実践の先頭に立つ”ことをはじめとした四つの心構えを提起しました。

 報告の最後に志位氏は「自民党政治の行きづまりを反動的に打開しようとする安倍政権の野望を許さず、古い政治の根本的転換をめざす日本共産党の躍進を勝ち取れるかどうか。投票日までの日々は革命政党としての真価が問われる歴史的日々となります」と力を込めて訴え、全党をあげた臨戦態勢と総決起を呼びかけました。

7中総 志位委員長が結語

 第7回中央委員会総会で結語に立った志位和夫委員長は冒頭、参院比例代表選挙で650万票、5議席絶対確保という目標について、全国どの党組織も共同で責任を負う立場を堅持するよう呼びかけました。

 そのうえで討論や寄せられた感想にかかわって三つの点を述べました。

 第一は、報告が解明した現在の情勢の特徴―安倍政権の「暴走と破たん」について、「元気がでた」という声が多かったことです。

 志位氏は「問われているのは日本国民と日本経済に責任を負うのか、放棄するのかです」と述べ、そのことが経済政策だけでなく、「アメリカいいなり」政治でも憲法や歴史問題でも、共通していることを解明しました。

 第二は、“自共対決”こそ参院選の真の対決軸という提起が、真実性、現実性を強めているということです。

 志位氏はこの間の「二つの共産党排除作戦」―(1)「二大政党の政権選択」(2)「第三極」作戦―を振り返りながら、二つの経験を経ているだけに、“自共対決”が一般メディアでも独りよがりのものではないと受け止められていると指摘しました。巨大メディアの争点隠しは甘くないが、奮闘いかんで前進できる客観的条件があると力説し、「意気高く“自共対決”の選挙を勝ち抜こう」と訴えました。

 第三に、これまでの国政選挙で挑戦してできなかった「二つの課題」―(1)公示日までに「支持拡大目標」を突破する(2)党員でも「赤旗」読者でも党勢拡大の上げ潮でたたかう―が高い決意で受け止められたことです。

 志位氏は、指導的同志に対して、「支部の期待に応えて、責任を果たそう」と奮起を呼びかけました。また、東京都議選の告示までにすべての党員が「マイ名簿」で東京在住の知人に支持の依頼や候補者の紹介をおこなおうと提起しました。

 最後に志位氏は、一刻を争って7中総を全党のものにしようと呼びかけ、参院選・都議選勝利の先頭に立つ決意を述べました。