2011年9月29日(木)「しんぶん赤旗」

司法修習給費制維持を

宇都宮日弁連会長ら 志位委員長に要請


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(写真)司法修習生の給費制問題で(左3人目から左へ)宇都宮、新里、清水の各氏らから要請を受ける(中央から右へ)志位委員長、穀田国対委員長ら=28日、国会内

 日本弁護士連合会と司法修習生に対する給与の支給継続を求める市民連絡会、若手弁護士らでつくるビギナーズ・ネットは28日、国会内で日本共産党の志位和夫委員長に、司法修習生の給費制度の維持を要請しました。

 日弁連の宇都宮健児会長は「給費制の廃止は、法曹をめざす有用な人材を国家が養うという司法制度の根幹を揺るがすものです」と強調。「戦前、国にはむかう弁護士は資格を奪われました。弁護士の地位が低くなれば国民の人権は守れません。給費制廃止は戦前に回帰させるものです」とのべました。

 志位氏は「法曹の受益者は国民全体なのに、受益者を法曹個人だとする新自由主義的な間違った『改革』がこの分野にも及んでいるということをとらえて頑張ります。各党にも働きかけて行動したい」と語りました。

 東日本大震災と東電福島第1原発事故の問題で志位氏は「事故の賠償問題で、被災者を励ます非常に道理の通った会長声明を拝見し、心強い思いです。被災者の二重ローン問題を含め、力を合わせて頑張りましょう」と呼びかけ、宇都宮氏も「ともに頑張りましょう」と応えました。

 ビギナーズネット代表の渡部容子弁護士は「いつも『しんぶん赤旗』で私たちの運動を取り上げてもらっています。受益者負担論で法曹をめざす若者を切り捨てる給費制廃止を許さないために、たたかっています」とのべました。

 日弁連の新里宏二副会長、市民連絡会の清水鳩子代表、日本共産党の穀田恵二国対委員長、井上哲士参院議員らが同席しました。