2011年11月9日(水)

東京でTPP阻止国民集会

志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長が8日、「TPPから日本の食と暮らし・いのちを守る国民集会」でおこなったあいさつは次の通りです。


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。みなさんとがっちりとスクラムを組み、そして党派の垣根を越えてスクラムをがっちり組んで、TPPへの暴走ストップのために頑張りぬく決意を込めて、連帯のごあいさつをいたします。(拍手)

 総理は、「TPP、TPP」といいますが、その大義を何一つ語っていないじゃないですか。TPPに参加したら日本はどうなるのか。私は、先日の衆院代表質問で、四つの大問題に答えてほしいと総理に聞きました。

復興妨げ、「食と農」壊す

 第一に、大震災からの復興の最大の妨げになるのではないか。震災復興が「最優先の課題」だというんだったら、いまやるべきはTPPなんかじゃありません。壊された農地と漁港の復旧のために国の総力をあげることではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 第二に、TPPで「関税ゼロ」となったら、政府が掲げている「(食料)自給率50%」といったいどうやって両立するのか、説明してください。あのオーストラリアは、平均耕地面積が(日本の)1500倍、アメリカは100倍です。どうやって競争せよというのか。そんなことは不可能だということは、だれが考えても火を見るよりも明らかではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

「医療」も「食の安全」も

 それからみなさん第三に、農業だけじゃありません。「食の安全」「医療」「政府調達」など、国民の暮らしのあらゆる分野で、「非関税障壁の撤廃」の名で、(アメリカによる)対日要求がゴリ押しされる。これがされないという保証があるんですか。

 そして第四に、「世界の成長を取り込む」というけれども、「取り込まれる」のは日本経済ではないか。アメリカの対日輸出戦略に、日本経済が「取り込まれ」、経済は縮小し、国民生活は荒れ果てる。それが真の姿ではありませんか。(拍手)

 この四つの質問に対して、総理は一つもまともに答えられませんでした。繰り返したのは、こうですよ。「TPP参加のいかんにかかわらず、復興はやります」「参加のいかんにかかわらず、自給率は引き上げます」というんです。

 しかし、「かかわらず、かかわらず」というけれど、「かかわる」からこそこれだけ大問題になっているんじゃありませんか。(拍手)

推進の根拠は総崩れ

 さらに、「医療」など「非関税障壁」の問題については、TPPの交渉対象になることを、否定できなくなりました。混合診療の全面解禁で、国民皆保険が壊される。これが大問題として浮上してきました。

 みなさん。TPP推進の根拠は、総崩れになったというのが、国会論戦の到達点であるということを、ご報告したいと思います。(拍手)

「亡国の政治」許すな

 総崩れになりながら、アメリカにいわれるまま暴走する。なさけないじゃないですか。この国を売ろうというんですか。これを「亡国の政治」といわずして、なんというのか。

 私たちは、みなさんとしっかりスクラムを組んで頑張ります。(参加した国会議員の席に向かって)そして、政党の垣根を越えて頑張ろうじゃないですか。(拍手)

 最後までTPP阻止のために力を合わせてたたかいぬくことをお約束して、ごあいさつといたします。ありがとうございました。(「がんばれ」の声、大きな拍手)