2011年4月5日付「しんぶん赤旗」に掲載

震災・原発・福祉――
都政転換の願い小池さんへ

志位委員長が訴え

東京・池袋 


 日本共産党の志位和夫委員長は4日、6日後にせまった東京都知事選(10日投票)での小池あきら候補の勝利に向け池袋駅前で演説し、都民の命を守ろうとしない現都政の大転換―「チェンジ石原」の願いを託せるのは小池候補ただ一人だとこん身の力を込めて訴えました。駅前に鈴なりになった聴衆は手すりから身を乗り出すようにして盛んに拍手や声援を送り、待ち合わせの若者、勤め帰りのサラリーマンもうんうんうなずきながら聞き入りました。


 志位氏は大震災の中、首都・東京の知事のあり方が根本から問われるとし、小池候補の勝利で都民が願う三つの転換を実現しようと訴えました。

 第一は災害から命を守る都政への転換です。志位氏は、小池候補が「震災予防宣言」で、被災者救援と復興に東京都の力を総発揮し、防災では“災害は人間の英知で予防できる”という立場で最悪の事態も想定して最善を尽くすと訴えていることを紹介。現職の石原慎太郎候補や東国原英夫候補が“自らの身の安全は自ら守れ”としてきたことを批判し、「災害から命を守る都政への転換の願いは、こぞって小池さんに」と訴えました。

 第二は、原発政策の転換です。志位氏は、石原氏が福島原発の大事故後に福島県を訪れて「私は原発推進論者」と言い放ったのに対し、小池候補は「安全最優先で原子力行政の見直し」「原発頼みでなく自然エネルギーへの転換」を掲げていることを示し、「首都・東京で小池さんが勝利すれば、日本の原発政策、世界の原発政策を大きく転換する巨大な力になります」と力説しました。

 第三は、福祉最優先の都政への転換です。志位氏は、石原氏が「何がぜいたくかといえばまず福祉」として福祉施策を12年間削り続け、同時に防災対策を大後退させたことを告発。「小池さんが掲げる『いのちを守る福祉・防災都市東京』への大転換が、こんなに必要なときはありません」と訴えました。

 「防災、原発、福祉のどの問題でも、石原都政では都民の命は守れません」「党派を超えて『チェンジ石原』の願いを小池さんに託してください」と力を込めると、「そうだ!」「頑張るぞ」の声と大きな拍手に包まれました。


命を何よりも大事に

小池都知事候補訴え

 革新都政をつくる会の小池あきら都知事候補は「東日本大震災の救援を呼びかけながら首都東京から『命を守る都政』にチェンジすることが被災地の思いに応えることだと選挙をたたかっています」と語りました。

 そして、被災者の救援・復興に東京の持てる力を傾けるとともに、被災地でもある東京で中小業者の応援や、液状化した豊洲への築地市場の移転の中止、自然エネルギー都市の実現など「福祉・防災都市 東京」の実現を訴えました。

 小池氏は「東日本大震災の未曽有の国難から日本が立ち直れるのかは政治にかかっています」と強調。強い者だけを応援し、福祉や医療を切り捨て、安全を顧みず原発を推進する政治が続いたら日本の未来は大変だと述べ、「逆に、命を何よりも大事にし、中小企業や未来ある子どもを応援することに全力を挙げる都政をつくれば必ずこの国はよみがえることができます。その仕事を私にやらせてください」と力を込めて訴えました。

 東京中央市場労働組合の中澤誠書記長、アニメーション映画監督の有原誠治氏が応援演説しました。