2011年3月13日(日)「しんぶん赤旗」

人命最優先に万全を

志位委員長が首相に要請


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(写真)与野党党首会談で菅直人首相(左から2人目)のあいさつを聞く志位和夫委員長(右から5人目)と市田忠義書記局長(右側奥)=12日、首相官邸

 東日本大震災の発生を受け、与野党党首会談が12日、首相官邸で行われました。日本共産党の志位和夫委員長、市田忠義書記局長が出席しました。

 菅直人首相は、「津波被害が広範囲で、救命に全力をあげている」とし、福島原発の冷却機能停止の事態についても「全力をあげて対応している」と述べました。

 志位氏は、「人命を救うことを最優先課題にして万全をつくしてほしい。党としても協力し対応する」と表明。福島原発の事態について、「非常に危ぐしている。冷却水の水位が刻々と下がり、燃料棒の露出が深刻になっている。あらゆる手だてをとって放射性物質が流出しないよう進行を抑えてほしい」と述べるとともに、「最悪の事態を想定し、放射能を体外に排出するヨウ素剤を周辺住民に速やかに配布すべきだ」と提起しました。

 石油化学コンビナートの火災が続いている問題についても、「都市部に近く、有毒ガスの発生につながるおそれがある。避難を含めたしっかりした対策を求めたい」と指摘しました。

 菅首相は、ヨウ素剤について、福島県と協力して配布する体制をとっていると説明。コンビナート対策については「分かりました」と答えました。

 党首会談では、震災に関する国会の対応についても意見交換し、志位氏は、「今の局面は救助に全力をあげることだ」と指摘した上で、阪神・淡路大震災の例を出して「適切な局面で救援、復興について国会で大いに議論し知恵を出して、政府に協力してやっていくことが必要だ」と強調しました。