2011年3月8日(火)「しんぶん赤旗」

名古屋市議選

市長いいなりでなく、市民のために働く議員を

三つの願いを日本共産党へ

名古屋で志位委員長の応援演説


 日本共産党の志位和夫委員長が7日、名古屋市内で行った演説は次の通りです。


写真

(写真)訴える志位和夫委員長=7日、名古屋市

 みなさん、こんにちは。日本共産党の志位和夫でございます。

 全国が注目する名古屋市議会議員選挙、投票日まで6日間となりました。私は、今度の市議選では、市民のみなさんの三つの切実な願いを日本共産党にたくしていただきたいということを訴えたいと思います。

第一、暮らしと福祉を良くしたいという願い

 第一に、福祉と暮らしを良くしてほしいという願いをこぞって日本共産党にたくしてください。(拍手)

「減税」というが二つの大問題

 河村たかし市長と「減税日本」は、「市民税10%減税」を一枚看板にしています。しかし、この「減税」というのが実はクセモノなのです。「減税」の中身が大企業と大資産家優遇のものとなっているということに加えて、二つの大問題があるのです。

 一つは、「市民税減税」は、同時に行われた国民健康保険料の大幅な引き上げで吹っ飛んでしまって、実態は大負担増になっているということです。所得400万円の4人家族でしたら、「減税」分は1万1千円です。それにたいして国保料の負担増は5万7千円ですよ。差し引き4万6千円もの負担増ではありませんか。「減税」というけれども、看板に偽りあり(拍手)。庶民に対する大負担増が正体だということをいわなければなりません。(「その通り」の声、大きな拍手)

 二つ目の問題は、「市民税減税」が、市民のみなさんの福祉削減とセットで行われたということであります。2010年度に「減税」の財源づくりと称して何がやられたでしょう。私立高校・幼稚園への授業料補助金、学童保育への助成金、民間保育園や障害者保育への補助金、児童養護施設への補助金、これらをばっさり削ったではありませんか。(「ひどい」の声)

 みなさん。2011年度は「減税」が見送りになりましたね。そうしたら財源ができました。中学校3年生までの医療費の無料化がとうとう実現したではありませんか(大きな拍手)。新聞もみんな書きました。「減税否決で福祉充実」。こっちの方がいいですよね(「そうだ」の声、拍手)。住民のみなさんの運動と日本共産党市議団のがんばりの成果といっていいのではないでしょうか(「その通り」の声、大きな拍手)。こういう方向こそまともな自治体のあり方です。

 私は、「減税」をテコに福祉を削減するなんていうことはとんでもないと思う。福祉充実に最優先で取り組むことこそ、自治体の責務だということを訴えたいと思います。(「そうだ」の声、大きな拍手)

「庶民革命」どころか古い冷たい政治

 さらにみなさん。河村市政は現在、市内に123カ所ある公立保育園を4割減らして78カ所にするというのです。五つある市民病院のうち、城西病院を民間に売り渡し、緑市民病院のお産を廃止し、守山市民病院のベッド数を半分にしてしまいました。さらに緑市民病院と守山市民病院は廃止まで検討している。五つある市民病院のうち三つをなくしてしまって、二つにしてしまおうというのです。

 みなさん。「減税」の皮を一枚めくってみたら、何のことはない。「庶民革命」どころか、市民いじめの古い冷たい政治が出てきたではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。日本共産党を必ず勝たせていただいて、公立保育園を守り、市民病院を守り、高すぎる国民健康保険料を1人1万円、4人家族で4万円値下げさせようではありませんか。(「よーし」の声、大きな拍手)

第二、巨大開発の無駄遣いは やめての願い

 第二に、巨大開発の無駄遣いをやめてほしいという願いをこぞって日本共産党にたくしていただきたい、よろしくお願いいたします。(大きな拍手)

 河村市政は、名古屋港に、630億円もの事業費をつぎ込んで、来るあてのない超大型コンテナ船のための水深18メートルもの巨大岸壁をつくるといっています。中部国際空港は、1本目の滑走路さえ利用率が7割しかないのに、1700億円の事業費をつぎ込んで、もう1本、滑走路をつくるといっています。

 みなさん。これも、「庶民革命」どころか、中部財界いいなりに無駄な巨大開発に税金をつぎ込むという、破たんした政治そのものではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 こんなところに使うお金があるのだったら、みなさんの暮らしにこそ使うべきです。巨大開発の無駄遣いをやめて、福祉と暮らしと教育にこそ大事な税金を使え――この声をどうか日本共産党に託してください。よろしくお願いいたします。(「いいぞ」の声、大きな拍手)

第三、市民の声がとどく議会をの願い

 第三は、市民のみなさんの声がとどく議会をつくろうという願いを日本共産党にたくしていただきたいということです。

 地方自治体というのは、住民のみなさんが、市長と議会をそれぞれ別の選挙で選ぶでしょう。ですから、議員には、市長から独立した立場で税金の使い方をチェックするという大事な仕事があるのです。

 みなさん。「市長のやることは何でも賛成」としかいわない「減税日本」の候補者にこの仕事ができるでしょうか(「できない!」の声)。なだれをうって河村市長にすり寄っている民主、自民、公明の候補者にこのチェックの仕事ができるでしょうか(「できない!」の声)。できませんね。こういう人たちがいくら議会で増えてもそういう仕事はできません。そういう議員ばっかりで占められてしまっては、最悪の「市長いいなり議会」になってしまうではありませんか。(「その通り」の声、大きな拍手)

 河村市長がいま進めている市民の福祉切り捨て、巨大開発の暴走をチェックし、市民要求を実現するために頑張る日本共産党こそ、市民の声が届く議会をつくる一番の力です。どうかみなさん、激戦をせり勝たせてください。(大きな拍手)

 今度の選挙の対決軸は、「既成政党か、地域新党か」なんかではありません。市長いいなりの政党か、市民の利益を守ってとことん頑張る日本共産党か、ここにこそ対決軸があります。日本共産党勝利で、「福祉日本一」の名古屋を再びつくろうではありませんか。名古屋から日本の世直しの声を大きく広げようではありませんか。最後の最後までご支持の輪を広げていただいて勝利を必ず勝ち取らせてください。(「エイエイオー」の歓声、大きな拍手)