2010年10月31日(日)「しんぶん赤旗」

学童保育 もっと増やして

全国研究集会 志位委員長ら出席


 「台風のなか、全国からこんなに大勢集まってくれて感謝です」(主催者)。時折激しい雨が降った30日、千葉市の幕張メッセイベントホールで第45回全国学童保育研究集会が開幕。4100人を超える学童保育保護者、指導員らが参加しました。

 オープニングでは、子どもたちが、舞台に上がり、会場と一体になって手話を交えて「世界に一つだけの花」を合唱しました。基調報告にたった全国学童保育連絡協議会の木田保男会長は、学童保育の必要性が政府や自治体にも認められ、広がっている現状を紹介。一方で「施設数が1年で1200カ所以上増えたものの、3割の小学校区に学童保育がなく絶対量が不足している」「適正規模(40人以下)は3割弱で、70人を超える超大規模が3割」「指導員の配置や待遇が劣悪だ」などの課題をあげ、国レベルで設置・運営基準をつくるなど抜本的な改善の必要性を強調しました。

 特別報告をした長崎市の指導員は、自身の子育てを通して学童保育にかかわりはじめ、指導員になりました。専用施設がない状況から出発し、超大規模化した学童保育を分割し、子どもとのかかわりが深くなった変化を紹介し、大きな拍手に包まれました。

 兵庫・武庫川女子大学大学院教授の田中孝彦さんが、「子どもの育ちと親の暮らしを支える学童保育の仕事」と題して記念講演。おとなとの関係でも子ども同士の関係でも新たな困難をかかえた子どもにたいして、発達援助専門職としての指導員の役割を強調しました。

 日本共産党から、志位和夫委員長、田村智子参院議員、丸山慎一千葉県議が出席し、紹介されました。

 同研究集会は31日、会場を千葉大学に移し、分科会が行われます。