2010年8月7日(土)「しんぶん赤旗」
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広島市主催の平和記念式典は、爆心地に近い同市中区の平和記念公園で開かれました。
被爆者と遺族、市民ら5万5千人が参加しました。潘基文国連事務総長が国連のトップとして初参加。米国のルース駐日大使、フランスと英国の臨時代理大使ら、核保有大国政府の代表も初めて参加するなど、74カ国の政府関係者が出席しました。
午前8時に始まった式典は原爆が投下された同15分に参加者全員で1分間の黙とうをしました。
潘国連事務総長は、「私たちはともに、グラウンド・ゼロ(爆心地)から『グローバル・ゼロ』(大量破壊兵器のない世界)を目指す旅を続けている」と述べたうえで、核廃絶にむけた国際的な機運を保たなければならないと呼びかけました。
事務総長はまた、「核兵器が一つ残らずなくなるまで消えることのない炎」が平和記念公園にともっているとして、「被爆者の方々が生きている間に、その日を実現できるよう努めよう」と核兵器廃絶の早期実現を訴えました。
秋葉忠利広島市長は、「平和宣言」を読み上げ、「核の傘」からの離脱、「核兵器禁止条約締結の音頭をとる」ことを日本政府に求めました。
菅直人首相は、「唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界の実現にむけ先頭にたって行動する道義的責任を有している」と述べた上で、「核保有国ら各国首脳に核軍縮・核不拡散の重要性を訴える」「核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け平和憲法を順守し非核三原則の堅持を誓う」と約束しました。
広島市内の小学校に通う6年生=高松樹南(みきな)さん、横林和宏さんが「平和の誓い」を読み上げ、「次は僕たちの出番です。この地球を笑顔でいっぱいにするために、ヒロシマの願いを、世界へ、未来へ、伝えていく」と声をそろえました。
式典には日本共産党の志位和夫委員長が出席しました。