2010年7月10日付「しんぶん赤旗」に掲載

志位委員長、東京駆けめぐる

“温もり感じる財源論”に共感


 「首相がギリシャ問題でウソをついてまで消費税を上げようとしているなんて許せない。共産党のことを真剣に考えてみたい」(東京・渋谷駅前で27歳の男性)、「志位さんの財源の話には人の温もりを感じました。この党は信用できると思った」(文京区で68歳の女性)

 参院選最終盤の9日、日本共産党の志位和夫委員長の訴えに、有権者のさまざまな思いが交差しました。志位氏は、小池あきら東京選挙区候補とともに都内7カ所を駆け巡って街頭演説。日本共産党と小池候補への支持を大波のように広げ、消費税増税をストップしようと呼びかけました。夕方には横浜駅前で演説し、さらに東京・蒲田駅前に駆けつけ訴えぬきました。

 演説が始まると、各所で多くの人がビラを受け取り、立ち止まって耳を傾けました。有楽町駅前では、「投票先を迷っている」という男性(26)が、小池氏と志位氏の演説を最後まで聞き、「争点を明快に語ってくれて参考になった。公約をよく読んで考えたい」と語りました。

 志位氏は、テレビの党首討論で、消費税増税の目的が法人税減税の財源づくりのためだということがはっきりしたと強調した上で、“消費税を上げないと財政破たんしたギリシャのようになる”との菅直人首相の脅しに反論しました。

 同国は、この10年間で法人税を40%から24%に下げて税収に大穴を開け、消費税を18%から23%に上げたと指摘し、「菅首相こそ、消費税増税と法人税減税をセットでおこない、日本をギリシャのようにしてしまおうとしているのです」と力を込めると、聴衆から「そうだ!」の大きな声が上がりました。

 「政治の姿勢を変えれば財源をつくる道は開ける」とし、(1)5兆円に上る軍事費の縮減(2)大企業・大資産家の応分の負担(3)大企業の過剰な内部留保を社会に還元させると力を込めた志位氏。「消費税増税反対の声を、安心して日本共産党と小池さんにこぞって託してください」と訴えると、聴衆の笑顔と大きな拍手が広がりました。

 小池氏は、定数5を争う東京選挙区の有力候補のうち、選挙公報で消費税増税反対を掲げているのは自分一人だと力説。「もう悩む必要も遠慮もいりません。消費税増税反対の声は、党派を超え、一人残らず私に託してください」「沖縄・普天間基地の無条件撤去、憲法9条守れの願いを託せるのも小池ただ一人です。何としても押し上げてください」と訴えると、「がんばれ!」の声と割れるような拍手が包みました。