2010年7月5日付「しんぶん赤旗」に掲載

消費増税の言い訳崩れた

京都・大阪・神戸で 志位委員長が訴え


 「参院選投票日までいよいよ残すところ1週間。大激戦、大接戦を必ず勝ち抜かせてください!」。日本共産党の志位和夫委員長は4日、午前中に東京都内で三つのテレビ番組出演後、午後には京都市、大阪市、神戸市に駆けつけて街頭演説し、比例での躍進と選挙区での必勝をこん身の力で訴えました。ハンカチで汗をぬぐいながら演説を聞く人たちは、指笛と「よし!」の声、盛んな拍手で応えました。

 志位氏は、朝の党首討論で、消費税増税が大企業減税の財源づくりのためだという志位氏の指摘に対する菅直人首相の二つの言い訳が、二つとも崩れたと強調しました。

 志位氏が紹介したのは、財界と経済産業省の筋書き通りに法人税を下げれば景気が回復した場合に税収に9兆円もの穴が開き、消費税増税分11兆円のほとんどが消えてしまう問題をめぐるやりとり。菅首相は「不況だから法人税収は9兆円もない」「法人税率を下げるが課税ベースは広げる」と言い訳をしました。

 志位氏は、民主党がマニフェストに経済を3%成長させると書いたように、景気が回復すれば法人税収に9兆円の穴が開くのは間違いないこと、民主党流の課税ベース拡大策では数千億円しか生まれないことを述べて反論し、「菅首相は二つとも論破されて何もいえなくなりました」と紹介すると、割れるような拍手に包まれました。

 さらに、NHKの解説委員に法人税減税とセットでの消費税増税について「企業重視の方向にかじを切ったのか」と聞かれ、「菅首相はしどろもどろになりました」と紹介すると、聴衆は爆笑。「大企業減税のための消費税増税には絶対反対。この願いを日本共産党に託してください」との志位氏の訴えに、ひときわ大きな拍手が起こりました。