2010年6月14日(月)「しんぶん赤旗」

共産党の考え知りたい

さいたま 志位委員長街頭演説 ぎっしり

大門・片山氏 伊藤氏が訴え


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(写真)志位和夫委員長、大門みきし、片山和子両比例予定候補、伊藤岳埼玉選挙区予定候補らの訴えを聞く人たち=13日、さいたま市・JR大宮駅西口

 参院選公示(24日予定)を目前にした13日、日本共産党の志位和夫委員長を迎えた街頭演説がさいたま市のJR大宮駅西口前で行われました。歩道は聴衆でぎっしり、デッキにも人が鈴なりになりました。通行人が「テレビで見る人だ」と足を止める姿も。「菅政権についてマスコミがいろいろ報じているが、共産党がどういう政治をめざすのか聞きたい」(通りがかりの71歳女性)などと関心を集めました。演説直後に同じ場所で民主党新人候補の応援に原口一博総務相が立つなど本番さながらとなりました。

 大門みきし比例予定候補は、「今度の参院選はもう一度、政治を変えるチャンス」と日本共産党への支援を呼びかけ、菅内閣で消費税増税の方向が強まってきたことを批判。大企業や大金持ちに応分の負担を求めるのが世界の流れだと訴えました。

 伊藤岳選挙区予定候補は「定数3の埼玉で1議席は国民に温かい政治を実現できる日本共産党に与えてほしい」と決意表明。片山和子比例予定候補は「若者が安心して働ける社会を実現します」と訴え、それぞれ大きな拍手を受けました。

 志位氏は、菅首相には、民主党政権の裏切りへの反省がまったくないと指摘。普天間問題でも「政治とカネ」の問題でも、鳩山氏が辞めたら一件落着だというのは「菅さんのカン違い」と力を込めると、聴衆からどっと笑いと拍手が起こりました。沖縄の総意に背く日米合意を押し付けようとしても、「必ずこの道は破たんする」とたたかいを呼びかけると、熱い拍手が寄せられました。

 志位氏は、菅首相は「強い経済、強い財政、強い社会保障」というが、大企業だけが強くなり、国民が貧しくなる「強い経済」ならお断りだと、「ルールある経済社会」の構築を呼びかけました。

 「強い社会保障」というなら、自公政権時代の社会保障削減路線の傷跡を直すのかが問われるが、民主党政権は、後期高齢者医療制度の廃止を先送りにしたばかりか、「うば捨て山」の“入山年齢”を65歳に拡大する制度を検討していると告発しました。「こんなデタラメは許せない。日本共産党を躍進させて、すみやかに撤廃させよう」と訴えると拍手とともに歓声があがりました。

 また志位氏は、財界の要求そのままに消費税増税と法人税減税の動きを強める菅内閣を批判。「『強い財政』とは、庶民をいじめ、財界・大企業にもっともうけてもらうというものではありませんか。法人税減税の穴埋めに消費税増税というやり方には断固としてノーの審判を」と訴えると、ひときわ大きな拍手が起こりました。

 普天間問題では、5月の訪米で「沖縄の情勢は決して後戻りすることのない限界点を超えた」と無条件撤去しか道がないことを米国政府に伝えたことを紹介。「沖縄問題は、日本の民主主義が問われている問題です。沖縄と連帯して、本土も声をあげ、基地のない沖縄と日本をつくろう、日米安保条約は日米友好条約に切り替えようとの声を大いにあげようではありませんか」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 草加市の女性(67)は「菅首相になっても、鳩山首相の方針を引き継いで普天間基地問題では何も変えていないし、消費税増税も心配。演説にもあったように消費税や社会保障、後期高齢者医療制度などを争点にして共産党を前進させたい」と語りました。