2010年6月10日付「しんぶん赤旗」

“参院選へ勇気わいた”

会場いっぱい 熱気の大阪

志位委員長訴え


 日本共産党の志位和夫委員長を迎えた演説会が9日、大阪市の府立体育会館で開かれ、会場は2階席までいっぱいとなり、目前に迫った参院選の勝利へ熱気に包まれました。訪米報告や直前の沖縄訪問の話をまじえた志位氏の訴えに、「実に面白く勇気がわいた」(東大阪市の男性)との感想が聞かれました。志位氏が「比例5議席以上と清水ただし選挙区候補の当選を何としても」と訴えると、割れんばかりの拍手と激励の声が上がりました。この演説会はインターネットのユーストリームで中継されました。


 演説会には、大阪の首長や各種団体から党への期待の声が寄せられました。大阪狭山市の吉田友好市長は、志位委員長が訪米し米国政府関係者と会談したことに「歴史上極めて重要な意義のあること」だと表明。JAたかつきの井川勝巳代表理事組合長(府農業会議議長)は「私はつねづね御党の農業政策に感心を寄せ深く敬意を表しております」と、日本共産党に農業発展の期待を寄せました。多田利喜・富田林市長、神谷昇・泉大津市長、北川嗣雄・羽曳野市長、藤原龍男・貝塚市長、芝田啓治・河内長野市長からもメッセージが寄せられました。

 清水ただし参院選挙区候補は「血の通った人間をモノのように扱い、いらなくなったら切り捨てる社会を変えて、頑張れば普通に暮らせて家族を持てる、労働者の雇用を守るルールをつくることができるのは日本共産党だけです」と強調。「行き倒れの町を食い倒れの大阪にする」ために奮闘する決意を元気いっぱい訴えました。

 3日に第2次候補として発表された神田美佐子比例候補も訴えました。

 志位氏は、菅首相の言葉には、鳩山内閣が国民の期待に背いて公約を裏切り退陣に追い込まれたことへの反省が全くないと指摘。この裏切りの根本にある「アメリカと財界にモノが言えない政治」を続けていいのかが、参院選で問われる大争点だと力説しました。

 志位氏は、訪米して米国務省などに「普天間基地の『県内移設』は絶対に沖縄県民の理解を得られず、無条件撤去以外に解決の道はない」と伝えた活動を報告しました。

 7日に懇談した嘉手納町の宮城篤実町長が志位氏に、「沖縄県民に対して非常に立派なことをいう国会議員がずらっといるが、アメリカに行って何もいいませんでした。私は今回の共産党の訪米が一番意味があったと思います。日本共産党の国会議員が、公党のトップが行かれて、われわれの気持ちを、向こうにとっては非常に苦い話を語られたのはものすごく意味があった」と語ったと紹介すると、聴衆は大きな拍手を送りました。

 志位氏は「私たちが主張し、行動したようなことは本来、日本政府がおこなってしかるべきことではないでしょうか」と呼びかけ、ひときわ大きな拍手がわき起こりました。

 演説会の最後には、清水候補が日本共産党の歴史と志位委員長のプロフィールを独特の口上で披露し、大きな拍手に包まれました。

 これまでは共産党支持ではなかったという中小企業の経営者(63)は「鳩山さんから菅さんに首相が代わって『もうちょっと長い目で見てやったら』という声もあるが、その『もうちょっと』で中小企業が苦しめられる。ごまかされたらあかんと思います」とのべ、日本共産党に期待を寄せました。