2009年8月19日(水)「しんぶん赤旗」

総選挙公示

日本共産党の躍進で日本の未来開こう

雇用 社会保障 教育費 食料・農業

「ルールある経済社会」を提案


 自公政権を終わらせ、どういう新しい政治をつくるのかが大きな焦点となる第45回総選挙が18日公示され、30日の投票日に向けた12日間の激しい選挙戦に突入しました。日本共産党は、全国11ブロックの比例代表区に79人(比例単独19人)、小選挙区に152人の合計171人が立候補。志位和夫委員長は東京・新宿駅西口で第一声をあげ、京都市入りし、四条河原町で訴え、「『財界中心』『日米軍事同盟中心』という自民党政治を大本から変え、『国民が主人公』の新しい日本に踏み出そうではありませんか」と気迫を込めました。市田忠義書記局長は埼玉・越谷市、名古屋市、大阪市で日本共産党への支持をよびかけました。(志位委員長第一声詳報


志位委員長が第一声 東京

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(写真)総選挙公示第一声で訴える志位和夫委員長=18日、東京・新宿駅西口

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(写真)聴衆の大きな声援にこたえる市田書記局長=18日、大阪市・天王寺駅前

 「日本列島津々浦々での躍進を勝ち取るため、燃えに燃えております」と決意をのべた志位氏。新宿では「今度こそ勝利を」などの思いを胸に集まった大勢の聴衆が駅ビルの中や歩行者デッキにまで広がり、京都でも歩道いっぱいにぎっしりと集まった聴衆が熱のこもった拍手と声援を送りました。

 志位氏は、自公が総選挙で「安心社会の実現」などと訴えていることについて、生活保護の母子加算まで廃止するなど、国民から安心を奪ってきたのは誰かと痛烈に批判し、まず自らが政権から退場することが安心の実現の第一歩だと力説しました。

 その上で志位氏は、新しい日本の進路の選択を呼びかけ、「日本の大きな将来像をどの党よりもはっきり示しているのが日本共産党です」と、「二つの旗印」を力説しました。

 一つ目の「旗印」―「国民の暮らしと権利を守る『ルールある経済社会』」については、四つの点で日本の異常をただそうと呼びかけました。

 それは、働く人の3人に1人を非正規労働者にしてしまった「雇用の異常」、後期高齢者医療制度や医療費の3割負担など「社会保障の異常」、高校・大学にいくと1000万円以上もかかる「教育費の異常」、食料自給率4割にまで落ち込ませた「食料・農業の異常」です。

 志位氏は、それぞれの分野での改革の道筋を具体的に提案。財源についても、軍事費と大企業・大資産家優遇税制という二つの「聖域」にメスをいれれば、「消費税に頼らなくても暮らしをよくする財源はつくれます」と力を込めました。

 第二の「旗印」―「憲法9条をいかした自主・自立の平和外交」への転換については、広島・長崎、終戦記念日などが続く“特別な月”、8月に行われる総選挙で「どの党が本当の平和の守り手かを見極めていただきたい」と呼びかけました。

 この問題で日本共産党は、野党でも「現実に平和外交に取り組んでいる政党です」とのべ、核兵器廃絶をめぐるオバマ米大統領との書簡のやり取りなどを紹介すると、大きな拍手が起こりました。

 志位氏は、「『二つの旗印』の大本にあるのは『国民が主人公』という立場です」と力説。民主党中心の政権ができた場合には、「建設的野党」として現実政治を前に動かすと表明しました。

 そして、「財界が中心」「日米軍事同盟が中心」といういまの政治から抜け出す立場がない民主党中心の政権ができても、行き詰まりは解決できず、政治を大本から変える日本共産党を伸ばしてこそ日本の未来が開けるとのべました。

 志位氏は最後に、「大きな目でみれば、日本共産党の出番の時代が始まっています」「安心と希望の新しい日本、平和の日本への第一歩となる素晴らしい躍進をどうか勝ち取らせていただきたい」と訴え、「頑張れ」との大きな歓声と拍手がわき起こりました。

 「就職活動をしてきたので、『正社員が当たり前の日本に』との訴えが心に響いた」と話したのは、和光大学4年生の男性(22)=多摩市=です。「共産党は、核問題でオバマさんに働きかけたり、民主党政権になっても、9条を守ると約束するなど、4年前の郵政選挙より、役割がいま輝いていると思う」と期待を寄せました。

 立て看板を見て来た京都市中京区の会社経営者は(41)は「いいこと悪いことハッキリ言う志位さんが好きだったので、生で聞けて感動した。あまりに行き過ぎた大企業・資産家応援の政治と中小零細いじめのことは、会社経営をしていると、よく分かる」と語りました。