2009年6月29日(月)「しんぶん赤旗」

東京都議選 告示前ラストサンデー

“共産党大きく”街の隅々へ

志位委員長、多摩駆ける

「東京の医療立て直そう」


 東京都議選(7月3日告示、12日投票)の投票日まで2週間の28日、日本共産党の志位和夫委員長、市田忠義書記局長、小池晃政策委員長は都内7カ所で街頭に立ち、党の躍進を呼びかけました。自民党の細田博之幹事長、民主党の菅直人代表代行が街頭で演説するなど各党も幹部を先頭に総選挙の前哨戦として総力をあげています。党支部と後援会は雨をついてのハンドマイク宣伝や対話などに終日奮闘しました。


 東京の福祉を取り戻し、子どもの命を守る願いは、党派を超えて日本共産党へ――。都議選告示前最後の日曜日となった28日、志位委員長は、前日の23区内の3カ所につづき、多摩地域の八王子・東村山・清瀬の3市を駆け巡り、力いっぱい訴えました。

 志位氏は八王子市(定数5)の八王子駅近くで清水ひで子都議を、北多摩1区(定数3)東村山市の久米川駅南口で尾崎あや子都議予定候補を、北多摩4区(定数2)の清瀬駅北口では、畠山まこと都議予定候補を応援。途中から大雨となったにもかかわらず、各地で大勢の聴衆が集まりました。

 どこでも、「小児病院守れ」ののぼりや横断幕が掲げられ、子連れの母親が熱心に拍手を送る姿も目立ちました。通りがかった人からも「まだどこに入れるか決めていないけれど、志位さんの話にはグッときた」(25歳の男性)の声が飛び出しました。

 志位氏は、石原知事の自公民「オール与党」が福祉を切り捨て、都の予算に占める老人福祉費の割合を47位に落ち込ませたと厳しく告発しました。その一方で、75歳以上の医療費無料化で日本共産党が都と交渉すると、最近では都も「検討する」といわざるをえなくなっていると指摘。「都民の運動が追い込んでいます。東京の福祉を、一番残酷に削られた高齢者福祉から取り戻そう」と訴え、大きな拍手を受けました。

 病院問題も大争点です。志位氏は、救急搬送患者のたらい回しの最悪のケースが東京に集中していると指摘。自公に加え、民主も「抵抗勢力に負けるな」などと進めてきた都立病院半減計画を厳しく批判し、とりわけ八王子、清瀬、梅ケ丘の3小児病院つぶしは許せないと強調しました。

 志位氏は、「都は『医師不足』を口実に病院つぶしを進めているが、こんな逆立ちした話はない」と批判。医療費・医師数を抑制してきた自公政権の責任と、都立病院への財政支出を減らし、医師不足に拍車をかけた自公民「オール与党」都政の責任を厳しく指摘するとともに、「医師が足りないというなら、いかに確保するか、苦しいなか頑張っている医療関係者をどう応援するかを考えるのが政治の責任です」と力説しました。

 都民の反対に追い詰められた民主党は3月議会で3小児病院廃止条例には反対。条例は自公の賛成で可決されたものの、委員会の採決では1票差にまで追い詰めています。条例には廃止期日も書かれていません。

 志位氏は、「今度の選挙で、一貫して頑張ってきた日本共産党を伸ばせば、小児病院は守れます」と訴え、ひときわ大きな拍手を受けました。

 1歳の子どもを抱きながら聞いていた女性(37)は「子どもが生まれて政治に対する考えが変わりました。子どもの命をそまつにして無駄づかいする政治は絶対に間違っています。共産党に伸びてもらって、どうしても清瀬小児病院を守ってほしい」といいました。

 志位氏は、「1メートル1億円以上の外環道を福祉より優先してほしいと都民が望んだのか」と批判し、財源もあることを解明。さらに、政党選択の「試金石」を(1)消費税に頼らない党かどうか(2)財界にモノ言える党か(3)企業・団体献金をきっぱり拒否する党か(4)「二大政党」の間違った政治の競い合いをストップする―という4点にわたって示しました。

 その上で志位氏は、都民の運動で、子どもの医療費助成は中学校3年まで拡充されることになり、30人学級の実現でも「あと一歩」まで追い詰めたと指摘。「日本共産党を伸ばせば都政は変わります」と支援を訴え、盛んな拍手を受けました。