2009年6月22日(月)「しんぶん赤旗」

草の根から“共産党の風”

志位委員長、東京駆ける

安心と希望の選択肢を


 「自民党政治の古い枠組みの中での『政権選択』では政治は変わりません」―日本共産党は21日、志位和夫委員長が東京都内3カ所で、市田忠義書記局長は大阪府内3カ所、小池晃政策委員長は都内2カ所など幹部を先頭に、精力的に街頭演説を行い、「共産党が躍進してこそ政治が変わり、未来が開けます」と力強く訴え、共感を広げました。全国の党と後援会は草の根から宣伝・対話を行い“共産党の風”を吹かせました。


 「日本には“安心と希望”の選択肢があります。それが日本共産党です」――。投票日が3週間後に迫る都議選と総選挙での躍進をと、志位和夫委員長は21日、東京都品川、大田両区内の3カ所を駆け巡り、各都議予定候補とともに支援を訴えました。

 志位氏がまず駆けつけたのが党都議会議席奪還を目指す品川区(定数4)です。鈴木ひろ子都議予定候補の勝利で「オール与党」に風穴をあけようと、大井町では、土砂降りの雨にもかかわらず、大勢の支援者らが集まりました。

 志位氏は、21世紀の日本の「進むべき道」として、(1)「ルールある経済社会」を築く(2)「自主・自立の平和外交」へ転換する―という「二つの旗印」を力説。「逆立ち都政」を変え、「オリンピックを看板にした巨大開発よりも、福祉・医療・教育にお金を使わせよう」と訴えました。

 「(志位さんのいうように)社会保障は、受益ではなくて権利ですよね」。息子が障害を持っているという女性(60)はこう述べて拍手を送り、「自立支援法撤廃と特養ホームの増設をぜひ」と願いを込めます。

 各党の話を聞くように心がけているという飲食店勤めの男性(33)は、「75歳以上の医療費を無料にという提案はいいですね。財源でも、1メートル1億円以上の道路より福祉をという話は具体的でよかった」と語りました。

 他党派の宣伝とぶつかり合う激しさのなか、志位氏は移動の時間も惜しんで宣伝カーのデッキから手をふり支持を訴え。沿道からも盛んに手が振り返され、小さな子どもを抱いた母親は傘を振ってエールを送りました。

 党都議2議席の復活を目指す大田区(定数8)。東急池上駅前では、傘をさした聴衆が歩道にずらりと集まり、盛んな拍手と声援を送りました。

 かち佳代子都議らとともに訴えた志位氏は、都政では自公両党だけではなく、民主党も福祉切り捨てなどに賛成してきた「立派な与党だ」と告発。民主党が選挙になって新銀行東京を「都政史上最悪の失策」と宣伝しているが、賛成したのは民主党自身だと訴えると「そうだ」という怒りの声があがりました。

 店の中で演説を聞いた商店主の男性(58)も、「新銀行東京の無駄をやめよというのはその通り。政治を完全に変えるとしたら共産党しかない」と話しました。

 同区のJR蒲田駅西口では、大勢の聴衆の前で黒沼良光都議予定候補らと訴えました。

 志位氏が「特養ホームの増設こそ必要なときに用地費補助まで削った自公民『オール与党』を許すわけにはいかない」と指摘。「お年寄りの医療費は無料の流れをふたたび東京から起こそう」と訴えると大きな拍手が起こりました。