2008年9月26日(金)「しんぶん赤旗」

政治の中身をかえるとき

「国民が主人公」の新しい日本を

日本共産党が総選挙政策

志位委員長が会見


 日本共産党の志位和夫委員長は二十五日、国会内で記者会見し、目前に迫った総選挙にのぞむ日本共産党の政策「政治の中身をかえるとき―『国民が主人公』の新しい日本をつくります」(全文)を発表しました。小池晃政策委員長が同席しました。


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(写真)政策発表の記者会見をする志位和夫委員長(右)と小池晃政策委員長=25日、国会内

 志位氏は冒頭、今回の総選挙政策の特徴について、「この間の国政選挙では『たしかな野党』というキャッチフレーズで、野党として実行する政策を前面に押し立ててきた。しかし、今回は政治の大きな枠組み、中身自体が問われる選挙になっており、『国民が主人公』の新しい社会をめざすという、政治の根本的転換を正面から打ち出すものになっている」と強調しました。

 その上で、今回の政策は「国民へのアピール」と「基本政策」の二部構成になっており、「アピール」は総選挙にのぞむ党の基本姿勢だと紹介しました。

 志位氏は、国民が解決を願うどんな問題でも、根っこをたどると、異常な大企業中心・アメリカいいなりという「二つの政治悪」にぶつかると述べ、「これを大本からただす立場でこそ、国民の利益が守れる」と力説。「二つの政治悪」をただし、国民のくらしをまもる「ルールある経済社会」、安保のない平和で独立した国づくりを目指す立場を表明しました。

 さらに「アピール」では、今の政党状況では、この「二つの政治悪」をただす政党は日本共産党以外にないこと、共産党が伸びれば必ず政治が変わることを打ち出していると強調。民主的な政権への展望にもふれていることについて、「日本の情勢は、客観的には、新しい政権を必要とする歴史的な時代、激動の時代に入っている。今度の選挙を『国民が主人公』の政権の第一歩にしていくことを呼びかけている」と力を込めました。

 志位氏は、「基本政策」についても詳しく説明するとともに、党押し出しパンフ『私たちはこんな新しい日本をめざしています。』をあわせて発表。「公示までに全有権者に届けたい」と述べました。


日本共産党の総選挙政策

国民へのアピール

ゆきづまった自民党政治に代わる「政治の中身」が問われる選挙です


新しい日本をめざす日本共産党の基本政策

【1】大企業のもうけ最優先から、国民のくらしささえる政治に

1、人間らしく働けるルールをつくり、くらしを土台からささえる

2、社会保障の削減から拡充へと転換し、くらしをささえ、国民の生存権を保障する

3、世界的な食料不安を直視し、日本農業の再生で食料自給率を引き上げる

4、消費税の増税に反対し、庶民生活を応援する減税を実施する

5、物価高からくらしと営業、中小企業の経営をまもる

6、地球温暖化対策の深刻な遅れを克服し、「人にやさしく環境を大事にする社会」をめざす

7、財源――ムダをなくし、不公平税制の是正などで、国民のくらしをささえる財源を確保する

【2】異常なアメリカいいなり政治からぬけだし、独立・平和の日本を

1、世界の流れに逆らい、憲法を踏みにじる海外派兵に反対する

2、米軍基地強化・永久化に反対し、基地のない平和な日本を実現する

3、憲法改悪策動を許さず、思想信条、党派の違いを超えた共同を発展させる

4、アメリカいいなり外交を断ち切り、自主・自立の平和外交をすすめる

5、地球上からすみやかに核兵器を廃絶するため力をつくす

6、日米安保条約をなくして、独立・平和の日本を築くために力をつくす

【3】人権と民主主義が守られ、だれもが人間として大切にされる社会をめざして

1、憲法と子どもの権利条約を生かし、子どもの成長・発達を中心にすえた教育に転換する

2、世界でも異常な女性差別を解決し、男女平等、女性が力を発揮できる社会に

3、国民の声をただしく反映した政治、行政を実現し、民主的改革をすすめる