2008年3月24日(月)「しんぶん赤旗」

綱領と世界 響き合う

和歌山で演説会 志位委員長語る


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(写真)会場を埋めて志位委員長の訴えに聞き入る人たち=23日、和歌山市

 日本共産党和歌山県委員会は二十三日夜、志位和夫委員長を迎えた演説会を和歌山市の県民文化会館で開きました。「知人に誘われて初めて来た」という男性や、新宮市から五時間近くかけて参加した人たちなど、バス二十台を含め、県内各地から会場いっぱいの二千人以上が参加しました。

 志位氏は、「政治の軸足をアメリカと財界・大企業から主権者である国民に転換する」という綱領の立場が、日本の情勢と響き合っていることを指摘。貧困と格差の広がりの根源になっている派遣労働の深刻な実態を国会でただし、キヤノンが製造現場での一万二千人の派遣労働を年内に解消する方針を打ち出したことを紹介しました。

 怒りが集中している後期高齢者医療制度について、「いずれ死ぬとばかりに医療費の節約のためとしてお年寄りを差別する思想であり、若者を使い捨てにして胸を痛めない思想と同じ。いまからでも実施を中止すべきだ」と告発しました。

 この間あいついで起こった軍事優先政治による重大問題では、海上自衛隊のイージス艦が漁船を沈没させた問題と、沖縄での米兵による少女暴行事件をあげ、政府の対応を批判。東南アジア友好協力条約(TAC)が広がっている世界の現状をのべて、「安保廃棄、独立・平和・中立の日本、憲法九条を生かした平和外交を、という綱領の立場が、世界の流れと大きく響き合っている」と語りました。

 行き詰まった自民党政治の打開策である民主党との「大連立」にかかわって、「暮らしを壊す増税大連立、平和を壊す改憲大連立を許さない」と力説。「間違った政治にストップをかけられるのは日本共産党だけです。総選挙での躍進に力を貸してください」と呼びかけました。

 くにしげ秀明衆院近畿比例予定候補(和歌山1区重複)が「国民の命と暮らし守れの願いを、日本共産党と私へ」と力を込めました。

 会場でギターの弾き語りを披露した薮下将人さん(26)は、志位氏の派遣労働の話を聞き「福祉関係でパートをしています。時給が安く大変です。私は歌がありますが、パートだけの人はつらいと思います」と話しました。