2008年2月20日(水)「しんぶん赤旗」

国民中心の政治へ

総選挙で躍進を 福岡で志位委員長


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(写真)志位和夫委員長を迎えて開かれた演説会=19日、福岡市博多区の福岡サンパレス

 来る解散・総選挙、九州・沖縄ブロックは心をひとつにして複数の議席を勝ち取らせていただきたい――。日本共産党福岡県委員会は十九日、演説会を開き、志位和夫委員長が訴えました。会場となった福岡市博多区の福岡サンパレスは立ち見が出るほどの三千人以上の聴衆で埋まりました。

 演説会では、赤嶺政賢衆院議員、田村貴昭、小林とき子、しのだ清の四衆院九州・沖縄ブロック比例予定候補が決意表明。赤嶺氏は沖縄県での米兵女子中学生暴行事件を批判し、「同じことが佐世保でも、岩国でも、横須賀でも起こっている。米軍基地、日米安保ある限り米兵の犯罪はなくならない。日米安保反対を掲げる日本共産党へのご支援を」と力を込めました。

 志位氏は、日本共産党の綱領が、情勢と響き合っていると切り出し、「いまの日本は『夜明け前』のような、新しい政治を生み出す歴史的転機を迎えている」と指摘。「政治の『夜明け』はたたかってこそやってくる」とのべ、党への支援を呼びかけると、大きな拍手がわきおこりました。

 雇用、社会保障、地球温暖化、米軍基地の問題などで、自民党政治の「ルールなき資本主義」と「アメリカいいなり」という二つの異常を告発しました。

 人間を使い捨てにする日雇い派遣の問題では、先日の衆院予算委員会での質問とその後の反響を詳しく語り、「労働の規制緩和に反対をつらぬいてきたのは日本共産党だけですが、その主張がいま多くの人々に違和感なく受け止められつつあります」と力説。人間らしい雇用のルールを打ち立てるたたかいを呼びかけました。

 つらい戦争を体験し、戦後の復興をささえたお年寄りを切り捨てる後期高齢者医療制度を批判しました。

 その上で「若者もお年寄りもすべての国民が人間としての尊厳が保障される社会を」と呼びかけると、「そうだ」の声と拍手が起きました。

 最後に、この間、経済界の重鎮、経済同友会終身幹事の品川正治さんからも、ラテンアメリカの国々からも、「新しい社会主義」という言葉が聞かれたことを紹介し、「二十一世紀は、資本主義を乗り越えて、社会主義へと前進することを予感させます」と指摘。志位氏が、「自由で平等な社会をつくるという理想と結び付いている日本共産党という名前を、しっかり掲げてがんばりたい。強い党をつくって、どんな情勢でも、選挙を勝ち抜きたい」と協力と支援を訴えると、聴衆は大きな拍手でこたえました。

 福岡県委員会は、志位委員長を迎えた演説会までに六十七人、当日も十人以上を党員として迎えました。

 南区の女性(71)は志位委員長の戦中世代を痛めつける国の姿勢を批判した訴えが心に残りました。「(中国大陸からの)終戦の時の引き揚げでは、子どもだけでなくお年寄りも山に置き去りにされた。戦後は一生懸命に働いた。七十歳で医療費が無料になるから、それで生きていけるとそれまでやってきたのに、納得いかない」と話しました。