2007年12月3日(月)「しんぶん赤旗」

戦争司令部いらない

首都圏大集会に1万3000人

全国と連帯 米軍再編ノー

座間


 「五十年も百年も基地があり続けてもらっては困ります。今、声をあげないといけない」―。「戦争司令部ノー 爆音も原子力空母もゴメンだ! 12・2首都圏大集会in座間」が二日、神奈川県座間市の谷戸山公園で開かれました。神奈川をはじめ、東京、埼玉、千葉など首都圏から約一万三千人が集い、岩国、沖縄と連帯し、米軍再編をストップさせるたたかいを大きく広げようと決意をあらたにしました。


 キャンプ座間への米陸軍第一軍団等の移転反対の立場を貫いている座間市在住の小塚忠さんは「日本に米軍基地が縦横無尽につくられる現状は正しいことだとは絶対に思えない。みなさんが反対していることを心から支持したい」とあいさつしました。

 集会では、日本共産党の志位和夫委員長が情勢報告をしました。沖縄、岩国、横須賀、座間の各界代表の連帯あいさつに、「そうだ」との声や拍手が相次ぎました。

 沖縄県民主医療機関連合会事務局長の内間均さんは、「米軍再編強化で日本を再び戦争する国にしないために、ともに手を携えて最後までたたかいましょう」と訴え、山口県岩国市の艦載機移駐反対議員有志の会代表の重岡邦昭さんは、「首都圏の自治体、沖縄、岩国市が一致団結してたたかうことが必要です」と呼びかけました。

 横浜市から参加し、座間市が掲げ続けている「キャンプ座間への米陸軍第一軍団等の移転反対」の懸垂幕を見て、拍手を送った女性は、「自治体ではっきりこうやって意思表示しているのはすばらしい」と話しました。

 集会後、参加者は、「戦争司令部ノー」のポスターや「ノー!爆音 原子力空母」と書いた手作りのプラスターなどをもって市内をデモ行進しました。


たたかい正念場 運動広く

志位委員長があいさつ

 「12・2首都圏大集会」で、連帯のあいさつにたった日本共産党の志位和夫委員長は、「『米軍再編』を許さないたたかいは、まさに正念場。きょうの集会を契機に、全国と連帯したたたかいをさらに前進させよう」と力強く訴えました。

 志位氏は、全国のさまざまな運動の広がりを紹介しながら、「米軍再編」最終合意から一年半が経過してもなお、地元自治体・住民の合意をえて進んでいる主要な計画は一つもないと指摘。沖縄戦教科書問題での記述の訂正やインド洋からの自衛隊の撤退など、国民の声が政治を動かす新しい政治状況が生まれていることを強調し、「たたかいの大義に確信をもって運動をひろげよう」と訴えました。

 一方、「『米軍再編』を押し付ける側に大義はあるか」―。こう呼びかけた志位氏は、「米軍再編」予算を対象にした政官財の軍事利権疑惑が広がっていることを指摘。「自らの手は利権にまみれ、私利私欲でうごめく勢力に、『米軍再編』を押し付ける資格はない」と強調しました。

 さらに、志位氏は「米軍再編」計画の一つひとつが糸のように絡みあって成り立っており、「一本の糸を抜けば、全体がほどけてしまう」と米国高官が述べていることを指摘。「米軍基地の強化押し付けに反対する全国のたたかいは、すべて『米軍再編』計画全体をつき崩す力をもっている」と強調し、「日本共産党は、みなさんとともにたたかいぬく」と決意を表明しました。