2007年11月11日(日)「しんぶん赤旗」

新日本婦人の会第23回大会

志位委員長のあいさつ(大要)


 新日本婦人の会第二十三回大会(十日)で日本共産党の志位和夫委員長があいさつしました。大要は次の通りです。


新たな上げ潮のなかでの大会

写真

(写真)新日本婦人の会第23回全国大会であいさつをする志位和夫委員長=10日、千葉市

 日本共産党を代表して、心から連帯のあいさつを送ります。この大会が、十三年ぶりに会員を増勢にし、「新婦人しんぶん」読者も増勢までカウントダウン状態になるなど、新婦人の新たな上げ潮のなかでの大会となったことに、常日ごろともに肩を並べてたたかってきた党を代表して、大きな喜びをもって、お祝いを申し上げます。(拍手)

 私たちの運動の大先輩のマルクスは、「社会の進歩は、美しい性の社会的地位を尺度として正確に測ることができる」という有名な言葉を残しています。「美しい性」―みなさん方(笑い)、女性の運動のナショナルセンターである新婦人が新たな前進を開始したということは、みなさんの運動の前進にとどまらず、日本の社会が進歩にむかって、新たな前進を開始したことを意味すると思います。私は、みなさんの運動が、さらに大きな成功をかちとることを願ってやみません。(拍手)

女性の日常の要求という大地に根ざして

 新婦人の元気と魅力の源として、いつも実感しているのは、みなさんの運動が女性の日常の多様な要求という大地にしっかりと根ざして、前進していることです。

 とくに、一九七八年にはじまった要求別小組という新婦人独自の運動が、この間、質的発展をとげ、「小組合同体験会」という、一度にいくつもの要求別小組を体験できるというデラックスなとりくみが全国で広がり、会員さんがどんどん広がるということをうかがいました。いま人気の小組は、布ぞうり(笑い)、子育て、絵手紙、ヨガ・太極拳、食べごとなどと聞きましたが、その時々の女性のなかでの要求にしなやかにこたえながら、前進をかちとっている姿に、私たち共産党もおおいに学びたいと思っています。(笑い、拍手)

国民運動をささえる元気いっぱいの明るい姿

 もう一つ、新婦人の存在に大きさを感じるのは、みなさんが、原水爆禁止運動、憲法擁護運動、教育運動、消費税反対の運動など、あらゆる国民運動のなかで、いつももっとも元気いっぱい、そして明るい担い手として、素晴らしい力を発揮していることです。平和、民主主義、暮らしをまもるどんな国民運動でも、新婦人の元気な姿がみえない運動はないといってもいいすぎではありません。私自身、全国どこにいっても、新婦人のみなさんのつくる色とりどり(笑い)のすてきな横断幕に、どんなに励まされているかわかりません。(拍手)

 高田会長に、国民運動のなかで新婦人がどうしてあんなに元気なのですかと聞くと、「年配の会員さんが、若い会員さんに、自分自身の体験を伝え、それが力になってみんなの力が引き出されている」との答えでした。

 たとえば、教育基本法改悪反対のたたかいで、新婦人の果たした役割は、素晴らしいものでした。このたたかいでも、戦前の教育、戦争を体験した年配の会員さんが、若い会員さんに、体験を語る中で、運動が広がったと聞きました。テレビのドラマなどではよく「嫁と姑」の喧嘩(けんか)の話がでますが、そういうものとは無縁。年配の方も、若いみなさんも世代をこえて協力しあって運動を前進させることも、新婦人ならではだと感心して聞きました。みなさんの運動が国民運動全体を発展させるうえでも、さらに大きな役割を果たすことを願ってやみません。(拍手)

「二大政党」の正体見えた――ともにたたかいの発展を

 日本の政治は、国民が自らの願いがかなう新しい政治を探求する激動期に入っています。この間、福田首相と小沢代表の密室での党首会談、小沢代表の辞意表明と撤回など、一連の奇々怪々にみえる動きがありました。私は、この一連の動きから「二大政党」なるものの正体が見えたと思います。

 党首会談では、いったんは、自民・民主の連立―大連立の合意まで交わされていたといいます。大連立は、今回は、民主党の都合で頓挫(とんざ)しましたが、両党党首がいったんは大連立の合意を交わしたという事実は消えるものではありません。選挙で互いに攻撃しあった両党が、選挙が終わると手を結ぶというのは、民意にそむく裏切りという以外の何ものでもないではありませんか。(拍手)

 こういう情けない政治と対比してみますと、女性、国民の願いにたったみなさんの方の足取りが、いかにたしかなものかを痛感します。とりわけ新婦人が会の基本方向としている「五つの目的」の内容を、いまの情勢と照らしてみるとき、とても四十五年前に決めたとは思えない、みずみずしさ、新鮮さを感じます。

 日本共産党は、みなさんの要求を強く支持し、福田内閣と正面から対決し、自民党政治を大本からかえる高い志をつらぬいて、みなさんとともにすすむことをお約束して、ごあいさつといたします。(拍手)