2007年6月4日(月)「しんぶん赤旗」

暮らしでも平和でも 「たしかな野党」前進必ず

参院選へ1カ月 志位委員長・市田書記局長ら訴え


 参院選の公示予定日(七月五日)まで約一カ月と迫った三日、日本共産党は各地で党幹部を招いての演説会を開きました。志位和夫委員長が岐阜市、市田忠義書記局長が兵庫県豊岡市と姫路市、小池晃政策委員長が山形市でそれぞれ、参院選での二つの熱い焦点―格差と貧困をどう打開するか、憲法改悪の動きにどう立ち向かうか―について訴えました。党支部や後援会は、パンフレット『日本共産党はこんな政党です。』の宣伝や対話・支持拡大などに全力をあげました。他党も党首、幹部が遊説にまわるなど、参院選に向けた活動を本格化しています。


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(写真)参院選に向けて開かれた日本共産党演説会で訴える志位和夫委員長=3日、岐阜市文化センター

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(写真)市田書記局長を迎えて開かれた日本共産党演説会=3日、兵庫県姫路市

岐阜で千600人

 日本共産党の志位和夫委員長を迎えた演説会が三日午後、岐阜市文化センターで開かれました。臨時バス十三台を運行し県内各地から約千六百人が参加。満員の会場は立ち見の聴衆も多く、参院選勝利への熱気であふれました。五人の当選を目指し奮闘している比例代表の井上さとし参院議員、岐阜選挙区(定数二)の加藤たかお氏が決意表明しました。

 「参院選の公示まであと一カ月」と切り出した志位氏は、国会の焦点の「政治とカネ」「消えた年金」問題や、参院選の最大争点である貧困と格差、憲法改定問題について、実態を厳しく告発し、解決の展望を縦横に語りました。

 「消えた年金」問題では、原因と解決の道すじを説きあかすとともに、自公と民主が互いに責任をなすりつけていることについて、「歴代厚労相の共同責任が問われています。そろって国民にあやまり、真剣な対策を」と訴えました。

 参院選をめぐる政党状況では、過去の戦争を「正しい戦争」だったと信じ込む異常な自民党の「靖国」派と、「政教一体」で羽目がはずれた公明党・創価学会は、「およそ考えうる最悪のコンビ」と会場を沸かせた志位氏。この安倍・自公政権の暴走にたちはだかる日本共産党の「たしかさ」は、民主党が、与党と「構造改革」を競い合い、「靖国」派も抱えるなど「たしかさがまったくない」ことと比較するとよりはっきりするとのべると、聴衆は笑いと大きな拍手で応えました。

 さらに志位氏が、「『たしかな野党』の議席が増えれば『たしかな』民主的政権への道が開ける」と訴えると、「その通り」の声が響きました。

 演説会では、井上議員が、「日本共産党が伸びてこそ、憲法九条を生かすことができます。憲法守れの声を隅々まで広げ、ご一緒に政治を変えようではありませんか」と力を込め、加藤氏は、「安倍・自公政権の暴走政治に正面から立ち向い全力で頑張ります」と表明しました。

 岐阜市の会社員女性(24)は、「国民の多くが改憲を望んでいないのに、なぜ安倍政権が憲法を変えようとしているか、志位さんの話でよく分かりました。『靖国』派を抱える民主党に、九条を守ることは期待できません。戦前から反戦を訴えている共産党に託したい」と述べました。