2007年4月3日付「しんぶん赤旗」に掲載

福祉と暮らし ムダ遣い一掃 憲法守る

吉田候補の訴えが選挙戦をリード

都知事選・新宿に1万2千人 志位委員長が訴え

井上ひさしさんが応援


 「革新都政をつくる会」は二日、新宿駅西口で街頭演説をおこない、吉田万三候補(革新無所属、日本共産党推薦)の応援に立った日本共産党の志位和夫委員長が「吉田氏と『革新都政をつくる会』が掲げた『大義の旗』が選挙を大きく動かし、リードしている」と訴えました。駅周辺は一万二千人の聴衆で埋まり、「万三さん、すごいね」などの声もあがりました。

 作家の井上ひさし氏は「吉田さんを支持することを通して大事な憲法を守ることをやっていただきたい」と呼びかけました。

 吉田氏は「論戦を通じて、みなさんの暮らしをしっかり守る都政に切り替えられるのは吉田万三しかいないことが明らかになった。力を合わせて最後の最後までがんばります」と熱く訴えると、割れるような拍手が起こりました。

 志位氏は、吉田氏の「福祉プラン」に押されて他候補もにわかに「福祉」を言い出していることを指摘。二〇一六年オリンピック東京招致を選挙戦の最大の目玉にすえる作戦だった石原知事が「最優先課題といったことはない」と言い出し、浅野史郎候補も「立ち止まって考える」から「中止」を主張し始めていることをあげ、「五輪を口実にした巨大開発の無駄遣いはやめよ」という吉田氏の主張が選挙を動かしていると強調しました。

 安倍晋三首相が改憲への暴走を始めているなか「憲法九条を守ると堂々と訴えているのは吉田さんだけ」と述べました。

 志位氏は、「石原・浅野対決」といわれるものの、浅野氏を応援する民主党は「オール与党」の一員として自民、公明両党とともに「日の丸・君が代」の強制を推進し、五輪招致に賛成してきたことなどをあげて浅野氏の公約との矛盾を指摘。「福祉と暮らし、無駄遣い一掃、憲法と平和の願いを一つに合流させ、吉田さんを知事に押し上げよう」と訴えました。

 練馬区に住む印刷会社に勤務する猿田なおさん(23)は「税金の使い方を暮らしや福祉に転換するのは、『やる気になればできる』という吉田さんの言葉で元気になった。吉田さんの公約は全部いい。とくに、若者の正規雇用の促進や妊婦健診の無料化を実現してほしい」と期待を寄せました。