2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」

「集団的自衛」の名で

「集団的先制攻撃」へ

志位委員長が批判


 日本共産党の志位和夫委員長は、二十六日の記者会見で、安倍晋三首相が訪米に先立って集団的自衛権の行使容認に向け有識者懇談会を設置したことについて記者団に問われ、「一言でいって、アメリカいいなりきわまれりだ」ときびしく批判しました。

 志位氏は「懇談会が挙げている研究対象は、要するに、海外で米国と一緒に武力行使をすることにふみだす内容だ」と指摘。「集団的自衛権の行使は、米国からの強力な圧力ですすめられようとしている」「明文改憲まで待たず、すぐにでも米国の要求どおり海外での米軍支援活動にふみだしていこうということだ」とのべ、「日米首脳会談の“手みやげ”に、こんな危険なものを持っていくというのは、最悪のアメリカいいなり、卑屈な外交だ」と批判しました。

 その上で志位氏は「『集団的自衛権』というが、具体的に想定されていることは、イラク型の先制攻撃の戦争に自衛隊が参戦していくことだ」と指摘。懇談会が研究対象に挙げている「四類型」の内容の多くは、イラク型の戦争を想定しての米軍支援を念頭に、従来できなかったことにふみだしていこうというものだとのべ、「『集団的自衛』の名で、集団的先制攻撃をやろうとしている、集団的無法をやろうとしている。これが本質だ」と批判しました。