2007年3月30日(金)「しんぶん赤旗」

権力統制の具体化
教育3法案は憲法に背反

志位委員長が批判


 日本共産党の志位和夫委員長は二十九日、国会内で記者団から、三十日に閣議決定される教育関連三法案にたいする態度を問われ、「現場の自発性、自主性にまかされるべき教育を権力的に統制するもので、憲法にも、教育の条理にも背反する。改悪教育基本法の具体化を許さない論戦と運動をおこしたい」と表明しました。

 志位氏は、教育三法案の基本的性格について、昨年の教育基本法改悪の際、日本共産党は、そもそも国家権力による権力的介入はできるだけ抑制的であるべきだという最高裁判決も示し、改悪教育基本法は違憲だと主張したが、今回、その具体化として提出されるのが三法案だと指摘しました。

 教員の免許更新の問題では、教員全体を免許更新で縛れば、子どもに目が向いた教育から、行政の側に目を向けた教育にならざるを得なくなるとのべました。

 そのうえで、「教師の力量の向上は、権力的な方法ではなく、教員集団の自発的、自主的なとりくみが一番大事で、法案はこれに逆行する」と強調。日本共産党は憲法の規定した教育の自由、学問の自由、思想信条の自由などの立脚点に立って論戦に挑むと表明しました。

 また、教育三法案審議のための特別委員会の設置の動きがあることについて問われ、「とにかく審議を早くして何が何でもあげてしまおうというものであり、設置には反対の立場で臨みたい」とのべました。