2007年3月24日(土)「しんぶん赤旗」

13知事選 「オール与党」 対 日本共産党

政党対決の構図鮮明

“政党らしい政党”として前進めざす

志位委員長が会見


 日本共産党の志位和夫委員長は二十三日、遊説先の名古屋市内で記者会見し、十三都道県知事選をめぐって地方政治での政党対決の構図が鮮明になったとして、二つの特徴について解明しました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=23日、名古屋市

 第一は、自民、公明、民主の「オール与党」と、無党派・日本共産党との対決が浮き彫りになったことです。

 十三知事選のうち、二県で「オール与党」相乗り候補と、六県で自民・公明推薦候補と、それぞれ日本共産党推薦・公認候補が一騎打ちとなっています。自民、民主が別候補を支援する構図は五都道県にとどまりました。

 志位氏は「民主党が『対立候補』を擁立した五都道県のどこでも『対立』の実質はない」「東京でも、自民党に支援された石原慎太郎都知事、民主党に支援された浅野史郎前宮城県知事は、福祉切り捨て、巨大開発推進、憲法改定の立場で変わりない」と指摘。「国政では形式上は野党の民主党も含め、地方政治では日本共産党以外の『オール与党』体制の根深さを示している」とのべ、「オール与党」体制に対決しているのは日本共産党だけだと強調しました。

 第二は、「オール与党」に参加する各党が、政党として衰退・堕落しているという特徴です。

 志位氏は、自民、民主両党は候補者を公然と推薦することができないケースが多く、東京で党首が告示日に訴えたのは日本共産党だけだったと指摘。「首都・東京で都民に訴えられないとは“職場放棄”だ。ここには政党としての深刻な衰退がある」とのべました。

 とくに、自民党に支援される石原知事と、民主党元衆院議員で埼玉県の上田清司知事、民主党に支援される松沢成文神奈川県知事の“相互応援”にふれ、「鉄道でいえば相互乗り入れだ。これが可能なのは、自民と民主が同じ軌道を走っている政党だからだ。両党が、地方政治で文字どおり一体化し、融合しあっていることを、石原氏らの行動が証明してくれた」と批判しました。

 また、民主党は、福岡では「対立」候補を立てながら現知事の予算に賛成し、愛知県では、二月の知事選で自公推薦候補に「対立」候補を立てながら、敗北すると直後の県議会で、予算はじめ知事提案の八十八議案すべてに賛成したとのべ、「県民を愚弄(ぐろう)する態度だ。日本共産党が推薦候補を立ててたたかったのは、大義があった」と強調しました。

 志位氏は、十三都道県にあらわれた政党構図は、全国どこでも基本的には同じだと指摘。「日本共産党は、唯一の“政党らしい政党”として『オール与党』と正面から対決し、『住民が主人公』の自治体、『福祉の心』をもつ自治体をとりもどしたい」とのべ、「憲法九条をまもれの願いは日本共産党にという訴えも、大いにおこなってたたかいぬきたい」とのべました。

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