2007年3月2日(金)「しんぶん赤旗」

東京都知事選・浅野氏について

宮城県の“実績”は自民政治そのもの

志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は一日の会見で、前宮城県知事の浅野史郎氏が東京都知事選への出馬を検討している動きを記者団に問われ、「浅野氏は『無党派』のふれこみで知事に当選したが、実際知事として三期十二年何をやってきたかをしっかりみる必要がある」とのべ、その政治姿勢について見解をのべました。

 志位氏は、日本共産党が浅野県政を「政治の中身は自民党より自民党型」ときびしく批判してきたことを紹介。浅野県政が巨大開発を推進し、福祉切り捨てではそれまで以上に冷酷さが際立ったことを明らかにしました。

 志位氏は、前県政と比べ浅野県政の福祉切り捨てで際立ったものとして、前県政では国保証取り上げがゼロだったが、〇五年には二千三百三十世帯になったことを告発。「こうした政治は、石原都知事が革新都政時代につくられた福祉の施策を根こそぎ切り捨て、巨大開発に湯水のようにお金を注ぎ込んできたものと同じ中身だ」と批判しました。

 また志位氏は、浅野氏が「政党の推薦をとらない」としていることについて問われ、石原知事提出の議案に自公民ネットの「オール与党」が賛成するなど、石原都政の暴政は「オール与党」と一体となって行われているが、宮城県議会も同じ構図だったと指摘。「選挙のときに推薦を受けるか受けないかの違いはあっても、知事になった後の実態は自公民社『オール与党』が支えた。『オール与党』と一体に住民の福祉を切り捨て、巨大開発で浪費をほしいままにする。ここでも両者は同じだ。同じことを、東京でやってきた人物(石原氏)と宮城でやった人物(浅野氏)のどちらかを選ぼうとしても選びようがない」とのべました。そのうえで、「大本から都政を切り替える立場にたってきた日本共産党と無党派が共同しておしている吉田万三さんが勝利してこそ、都政の流れが変えられることを、堂々と訴えて勝利をめざしたい」とのべました。