2007年2月19日(月)「しんぶん赤旗」

各地で演説会 2大選挙へ決起


志位委員長迎え神戸で7000人

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(写真)会場をうめて多くの人が聞き入った志位委員長を迎えて開かれた日本共産党演説会=18日、神戸市

 日本共産党の志位和夫委員長を迎えた党演説会が十八日、神戸市中央区ポートアイランドのワールド記念ホールで開かれました。会場は七千人の聴衆で埋まり、壇上には、兵庫県内のいっせい地方選の全予定候補者、堀内照文参院兵庫選挙区予定候補、山下よしき参院比例予定候補らが勢ぞろい。いっせい地方選、参院選勝利の熱気にあふれました。

 兵庫では、中三まで医療費無料化・三十人学級実現を求める「こども署名」の運動をはじめ、県民と日本共産党のたたかいが県政を動かしています。県政、神戸市政とも、自民、公明、民主などの「オール与党」か、日本共産党かの選択が強く問われています。

 志位氏は、貧困と格差の広がりなど国民の深刻な実態を認識しようともしない安倍内閣を批判し、暮らし破壊の根源をただし、「困ったときの命綱」となっている日本共産党の姿を強調。「共産党をのばして暮らしの明日に希望のもてる日本を」と訴えました。

 「自民か民主か」のキャンペーンのなか、民主党についてのべた志位氏は、憲法改定でも格差問題でも、自民党とともに悪政の共同推進者となっているとして、「いまこそ『たしかな野党』日本共産党を伸ばし日本の政治をよくしよう」とよびかけました。

 自民、公明、民主「オール与党」の兵庫県政・神戸市政の特徴として、(1)「福祉の心」がない(2)神戸空港など大企業呼び込みのための大型開発の推進、巨額補助金ばらまき―をあげ、「オール与党」への審判をよびかけました。これと対比して、党議員団の働きとして、県民の声と議会を結ぶ唯一の懸け橋、無駄遣いをやめさせる最大の力、「解同」(部落解放同盟)の無法とたたかい同和行政を終結させるうえでの先駆的役割などを紹介。「二つの政治戦で連続勝利し、党の歴史に新しいページを刻もう」と訴え、満場の拍手に包まれました。

 堀内、山下参院予定候補、上原ひでき伊丹市議予定候補、中川なが子神戸市議予定候補、ふるや敏郎県議予定候補が決意を表明しました。

大分で市田書記局長 1200人参加

 日本共産党の市田忠義書記局長を迎えた演説会が十八日、大分市の文化会館で開かれ、県内各地から千二百人が集まりました。

 県議選で三期目をめざす現職のかとう純子さん、前回失った議席回復に挑むつつみ栄三さんが決意を表明。六市十五人の市議予定候補、参院選挙で議席獲得をめざす春名なおあき比例予定候補、山下かい選挙区予定候補が決意を表明しました。

 市田氏は、「今国会で問われているのは、なんといっても暮らしの問題」と国政の焦点を指摘。雇用、農業の規制緩和で、格差と貧困、地域社会の崩壊が進んでいることを告発するとともに、暮らしの問題でも、平和・改憲をめぐる問題でも自公に対決の足場をもたない民主党の実態を詳しく解明しました。

 市田氏は、公明党が発案し自民党が一緒になってすすめた庶民増税の影響を告発。大分県では国保税が払えない世帯数は四万三千世帯(〇五年度)と七年前の一・七倍に増加しています。一方、県の予算の使い方は大企業への大盤ぶるまいばかり。市田氏は、非正規労働者を使い大もうけをあげるキヤノンに県が補助金を四十八億円も出したことなどをあげ、「あまりにも大企業いいなりで、県民に対する思いやりの心がない」と訴えました。

 市田氏は現県政に「何でも賛成」の自民、公明、民主、社民の「オール与党」の責任を指摘。逆に、日本共産党は議会でただ一人でも発言回数は他会派の四倍でさまざまな実績をあげていると紹介。「この党をもっと強く、大きくしてください」と呼びかけると、会場から大きな拍手がわき起こりました。

愛知・一宮で 石井副委員長

 日本共産党の石井郁子副委員長を迎えた演説会が十八日、愛知県一宮市の市民会館で行われ、七百人が参加しました。

 県議会の党議席空白克服のために奮闘している、きしの知子前県議(一宮・葉栗郡区)、各地方議員・予定候補が勢ぞろい。八田ひろ子前参院議員、井上さとし参院議員がそれぞれ、「若者が将来に希望を持てる日本にするために、がんばる」などと訴えました。

 県議選同選挙区は、定数五に現職五氏(自民三、公明一、民主一)と民主新人、きしの予定候補の有力七氏が争う大激戦区。

 きしのさんは、「自民、公明、民主は県議会で福祉削れの大合唱です。私を県議会に送ってください。『福祉の心』を取り戻します」と力強く訴え。会場から大きな声援が送られました。

 石井副委員長は柳沢厚労相発言や、貧困と格差、教育、憲法と平和など国政問題での日本共産党の値打ちを解明。「地方政治でも政党の姿が問われています。県政を変えたいという願いを実現するために、本当に力になるのは共産党です」と述べ、きしのさんをなんとしてもおしあげ、県議会に共産党議席の復活をと訴えました。

神奈川・相模原で 小池政策委員長

 神奈川県相模原市で十八日、日本共産党の小池晃政策委員長・参院議員を弁士にむかえた演説会が十八日、同市民会館で開かれました。

 小池氏は、八百七十人の聴衆に、貧困と格差を広げる安倍政権の悪政ぶりを、民主党がその悪政を後押ししていることも示しながら告発するとともに、選挙戦の争点として、くらし、税金の無駄遣い、平和と憲法の問題を分かりやすく解明。住民の命綱としての日本共産党の議席の値打ちを語り、「今度の選挙で、神奈川県、相模原市のすみずみに、この命綱をはりめぐらせていきましょう」と呼びかけました。

 県議選の相模原市・津久井郡選挙区(定数九)には、日本共産党が、かわの幸司県議団長を擁立したほか、自民党が五人を擁立し、前回一議席の民主党が三人を公認。公明党は、現職と新人で議席確保に挑むなど激しい選挙戦になっています。

 かわの団長は、福祉・くらしの予算を削る一方で、大企業十八社に六百五十八億円もの補助金を出す松沢成文知事と、それを支える自民・公明・民主の「オール与党」県政を転換するために全力をあげたいと表明。はたの君枝参院神奈川選挙区予定候補(前参院議員)、各地方議員・予定候補者も、決意を表明し、谷川智行参院比例予定候補(東京・南関東)が、メッセージを寄せました。

 「平和ですみよい神奈川民主県政をつくる会」の、かもい洋子(ひろこ)県知事予定候補も、あいさつしました。