2007年1月12日(金)「しんぶん赤旗」

両国民の友好関係さらに豊かに

志位委員長、ベトナム首相と会談


 【ハノイ=鈴木勝比古】ベトナムを訪問中の日本共産党の志位和夫委員長は十一日午後、ハノイの国家会議センターでグエン・タン・ズン首相と会談し、日本・ベトナム両国民の友好関係をさらに豊かにする協力について意見交換しました。


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(写真)握手するグエン・タン・ズン首相(手前右)と志位和夫委員長(手前左)=11日、ハノイ(撮影・林行博)

 昨年十一月にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会議場となった同センターでズン首相は「ベトナム政府を代表して志位委員長と日本共産党代表団を熱烈に歓迎します」と志位委員長一行を迎えました。

 志位委員長は、ズン首相との昨年十月の訪日時以来の再会を喜び、「ベトナムがこの会場でAPEC首脳会議を議長国として成功させ、世界貿易機関(WTO)加盟を実現し、世界の政治と経済のなかでの地位を高めていることを心から喜んでいます」と語りました。

 ズン首相がベトナムの抗米救国戦争の時代からの日本共産党との連帯関係と最近の両国関係の発展に言及したことを受けて、志位委員長は「四十一年間にわたる両党の連帯関係を、二十一世紀の今日の情勢にふさわしく発展させ、両国民の友好関係をさらに豊かにするための協力をすすめたい」と語りました。

 志位委員長が、今日における協力の一つとして、前日のノン・ドク・マイン書記長との会談で両党が社会主義についての理論交流をすすめることで合意したことを紹介すると、ズン首相は「私も大賛成です」と歓迎しました。

 志位委員長は今回の訪問で理解を深めたベトナムのドイモイ(刷新)について二つの角度からの見方として、(1)社会主義志向の市場経済の前進、とりわけ貧困削減の成果、(2)ベトナムの外交活動が「多角化、多様化」していることをあげ、「ドイモイをすすめるために平和的な国際環境を必要としているみなさんの考えがよくわかりました」と伝えました。

 ズン首相は「志位委員長のあたたかい言葉に感謝します」と応じ、「ベトナムは社会主義の道を堅持し、豊かで強力、公平、民主、文明的な国をめざします」と語りました。

 志位委員長は「訪問をつうじて、ベトナムが社会主義をめざして、真剣、真しにとりくんでいるという強い印象を持ちました。市場経済をつうじて社会主義へという道は、まだだれも歩き通したことのない道ですが、みなさんが困難を打開して成功をおさめることを心から願っています」と語ると、ズン首相は「社会主義を堅持して、市場経済をすすめる先例はありませんが、その道をさぐりながら実践を総括、理論化し、前進のために努力しています」と答えました。