2006年12月2日付「しんぶん赤旗」

広範な問題で意見一致

日弁連と共産党が懇談

教基法改悪反対で協力


 日本弁護士連合会と日本共産党との懇談会が一日、東京都内で開かれ、教育基本法改悪法案反対や、ゲートキーパー制(弁護士が依頼人の疑わしい取引を警察に密告する制度)反対など、多くの問題で意見の一致と今後の協力を確認しました。日弁連は平山正剛会長、副会長十一人ほか執行部が勢ぞろいし、日本共産党からは志位和夫委員長をはじめ三役・国会議員十五人が参加し、初の本格的な懇談となりました。

 平山会長は「私たち執行部は民衆の利益を最終的な基準に態度決定をしている。みなさんと同じ立場ではないかと思う」とあいさつ。日本弁護士政治連盟の久保井一匡理事長は「戦前から今まで弱者の権利を守るためにたたかってきた政党と敬意を表します。弁護士は基本的人権の擁護と社会正義の実現が使命であり、共産党の活動と親和性が高い」と述べました。

 志位委員長は「教育基本法改悪の政府案にきっぱり反対した日弁連の声明に意を強くしています」として「国家介入を無制限にする一〇条破壊に本質がある」と述べ、改悪法案廃案に向け協力を要請しました。

 日弁連から、テロ対策を口実に政府が準備しているゲートキーパー制反対などへの協力要請があり、約一時間、なごやかに意見交換しました。

 志位氏は「紹介されたどの問題も日弁連に賛成できる」と答え、とくにゲートキーパー制について「テロ対策は基本的人権と両立する形で行わなければならないとした国連総会の決定にも反するのではないか」とのべました。