2006年12月3日(日)「しんぶん赤旗」

国政、地方政治、野党外交

共産党の役割と値打ちを語る

徳島・演説会で志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は二日、徳島市で開かれた大演説会で、党の役割と議席の値打ちを訴えました。

 志位委員長はまず、国政での日本共産党の立場と値打ちを、暮らしの問題、憲法九条をめぐる平和の問題、重大局面を迎えた教育基本法改悪問題という三大焦点にそくして浮き彫りにしました。

 志位氏は、暮らしの問題をめぐって自民党政治が人間らしい労働のルールを壊してきたことを告発したうえで、徳島の労働者の不屈のたたかいと日本共産党が連携して「偽装請負」を追及し、行政を動かしたことを「すばらしい勝利だ」とたたえました。そして、「格差社会」をただすために、いまこそ職場からの無法の一掃、「庶民には増税、大企業には減税」という「逆立ち」税制を力をあわせてただそうと訴えました。

 税制問題で志位氏は、政府税制調査会が、大企業へのさらなる減税を答申し、法人税率の引き下げまで検討するとしたことを厳しく批判。「人間らしい労働のルールでも、『逆立ち』税制でも、『格差社会』の根本をただす力をもっているのは、財界・大企業から献金を受け取らない日本共産党しかありません」と訴え、大きな拍手につつまれました。

 地方政治に話をすすめた志位氏は、日本共産党以外は「オール与党」となった徳島県政の特徴を「県民への冷たさ」だとズバリ指摘。「日本共産党県議団は、県民の願いを届け、県民の声で県政を動かす、かけがえのない役割を果たしている」と訴え、二つの角度から日本共産党の議席の値打ちを浮き彫りにしました。

 志位氏が一つめに挙げたのは、「福祉と暮らしを守る」という自治体本来の仕事にとりくむ日本共産党県議団の値打ちです。志位氏は(1)乳幼児医療費助成制度の拡充(2)高すぎる国民健康保険料(3)障害者福祉という三つの問題に焦点をあてて解き明かしました。

 とくに障害者「自立支援」法の本格施行によって全国で深刻化している障害者福祉問題について、九月県議会で小規模作業所への運営費補助の復活を約束させた日本共産党県議団の実績を力強く紹介すると、あたたかい拍手がわきおこりました。志位氏は、「自治体とは何か。国の悪い政治の波から、県民の暮らしを守ることです。この仕事を、議会の中で一手にひきうけてがんばっているのが日本共産党の県議団です」と力を込めました。

 二つめに志位氏が挙げた値打ちは、「税金のムダづかいをきびしくチェックする」ことです。とくに(1)談合利権(2)同和利権(3)ムダな海外視察という「三つの利権と腐敗」にメスを入れるために奮闘してきた共産党県議団の姿をリアルに報告しました。

 有権者の厳しい批判を受けている談合利権問題にふれたなかでは、日本共産党県議団の追及に自民党が懲罰を付すという暴挙まで行ったことを告発し、「こんな談合隠しの勢力には、日本共産党の勝利という審判で“懲罰”を下そう」と呼びかけました。

 最後に志位氏は、日本共産党の野党外交のとりくみについて報告し、自身の韓国、パキスタン訪問にふれながら、党の綱領路線と歴史が世界のどこにでも通用することなどを強調。訪問先の韓国の学生から「もっと大きくなってほしい」との声も寄せられたことを紹介し、いっせい地方選、参院選での前進・勝利を呼びかけました。