2006年2月1日(水)「しんぶん赤旗」

農水相の罷免要求

CS番組で志位委員長 「小泉内閣の責任」


 日本共産党の志位和夫委員長は三十一日収録のCS番組・朝日ニュースター「各党はいま」に出演し、事前調査をしないまま米国産牛肉の輸入再開を決めた問題について、中川昭一農水相の罷免を求めるとともに、「中川農水相の問題にとどまらず、小泉内閣全体の責任問題にもなっている」とのべました。

 志位氏は、中川氏の答弁の混乱を収拾するために小泉内閣がまとめた「政府統一見解」は、「まったくのごまかし」と指摘。「(事前に査察するという昨年十一月の)閣議決定は、『考え方を示したもので、方針ではなかった』という、とうてい通用しない詭弁(きべん)的な使い分けをしている。こういう詭弁で農水相をかばったことで、小泉内閣全体の責任がいよいよきびしく問われることになった」とのべました。

 志位氏は、この問題の一番のポイントは、輸入再開の時、(1)危険部位の除去(2)生後二十カ月以下という二つを輸入再開の条件とし、これをアメリカ側が順守するということだったことを挙げ、「これが守られていなかったことが、今回の事態で明らかになった。現実に、アメリカには、この二つを守る体制もルールもない。日本側にもまともな検査をやる姿勢がない。もともと二つの条件は空手形だった。空手形で輸入再開にふみきった小泉内閣の責任が根本から問われる」と強調。

 「全頭検査、全月齢の危険部位の除去という日本のルールを厳格に適用させることをはっきりさせるまでは、輸入再開をすべきでない」とのべました。